精神科医療・精神保健・精神障害者福祉は、それぞれ本来の守備範囲を持ちながらも複雑に絡み合い、巨大なフィールドを形成している。かつての宇都宮病院事件(1984年)以後も精神科医療現場の事件は絶えず、そのたびに改革が叫ばれてきたが成果は見えてこない。また長期入院患者の地域移行も遅々として進まない。一方「障害者自立支援法」「心神喪失者等医療観察法」などが施行され、このフィールドの枠組み自体が大きく揺らいでいる。果たしてこれらは改革なのか?法・制度・施策の変化のなかで問題の所在を総合的・実証的に検証する。
11の実践事例から学ぶ患者・家族に一番近い病棟看護師の支援、チーム・アプローチの要となる退院調整看護師の動き。
21世紀の医療連携時代にふさわしい新たな薬局・薬剤師像を地域連携クリティカルパスへの参加、病院の退院時共同指導への参加、在宅医療への参加、地域ITネットワークへの参加などの事例ごとに紹介。
本書は、ワシントン大学レジデントコースを修了した若手医師の執筆、編集によるポケットサイズの必携初期研修サバイバルガイドである。その内容は多くの臨床研修病院で利用できる。特に入退院の指示(8、11章)、病棟での患者急変時の対応(13章)、上手なコンサルテーションの仕方(17章)などは、普段あまり教えてもらえない診療上の秘訣やピットフォールがうまくまとめられている。医療現場の違いのため日本の研修医のレベルを超えているところには、訳注で解説を加えた。
統合失調症と呼ばれる人々の人格を復権し、病から免れている精神の存在を確認する試み。
乳がん患者が、自らの診断・治療の過程をイラストに描きとめた、現在進行中の闘病絵日記。
2008年に制定されたがん対策基本法の骨格をなす施策として、「がん拠点病院の制定・整備」と「プロフェッショナル養成プラン」がある。本書は、この一環として、不足している緩和医療の人材育成を図るために、京都大学で行われたがんプロフェッショナル養成プラン「緩和医療講義」を書籍化したものである。疼痛コントロールや精神症状、コミュニケーションといった緩和医療における中心的なテーマに加えて、化学療法、放射線療法、リンパ浮腫、地域連携、栄養と輸液などのテーマも取り上げた。多角的な観点から緩和医療について学べるようになっている。
がん治療において重要なことは、手術や抗がん剤治療、放射線治療が終わったあとの治療です。がんを生み出してしまった自分自身の体質、生活習慣などを変革することが絶対的に欠かせないのです。医者は、手術が終わればひとまず治療は終了というふうに考えますが、「再発」という最も怖い難題を克服するためには、手術が終わって「日常生活に戻ってから」がきわめて大事なのです。そこに「在宅療法」の重要性があります。
急性疾患のcommon diseaseについて、「入院の必要性の判断」「入院の際に考慮すべき治療計画」ができる・たてられる!診療の流れが一目でわかる入院指示書付き。
動画で手技がわかる!テキストでアセスメントが身につく!子どもが怖い、苦手だというあなたのための小児の病院前救急の基礎がまるごとわかる本。
「誰しも死にたくない」それでも特攻隊員である彼らは、爆弾を抱いて生還の望みのない出撃へ向かっていった。迫り来る死の足音を聞きながら、切々と綴った彼らの手記をもとに、任務の達成に殉じた若者たちの群像を描く。
京都府立医科大学附属病院のNICUで行われている治療と手技に基づいて、具体的に分かりやすく記載。また最新の知見、話題などもコラム形式で盛り込まれている。