地域医療の前哨点として日夜活動する医師にとって、医院はわが城であり、その城を形作るものが医院建築である。病院建築に関しては、多くの専門家によって論じられ、また学会等に討議されているが、ひとたび医院建築に目をやると、その資料等は僅かな建築業者のパンフレットに頼らざるを得ないのが現況である。『医誌からみた医院建築』、『こんな医院を作ってみたい』開業医として、一生を過ごす城である医院建築を私なりに探ってみることにする。
本書は森田療法発詳の地である慈恵医大の森田療法室の総力を結集して、長年の経験を集大成し、その疑問に答えるとともに豊かな可能性を持つ森田療法の未来への一ステップとなることを願って編まれたものである。ここではまず、統計学的方法により森田療法と森田神経質の特徴を浮き彫りにし、続いて本書の中心を占める精神病理学的検討においては、治療者患者関係、治療構造など精神療法の基本的問題をあらゆる方面から議論し尽くす。