ジュンパ・ラヒリが暮らすローマの家の書き物机から、「ネリーナ」と表紙に書かれた、イタリア語の詩の草稿が見つかった。インドとイギリスで幼少期を過ごした形跡があり、イタリア語のほか英語とベンガル語を話し、アメリカで暮らしていたらしいネリーナというこの女性は、ラヒリ自身にとてもよく似ていた。彼女の詩に惹きつけられたラヒリは、友人である研究者マッジョに編纂を託す。夫と二人の子どもとのローマでの暮らし、コルカタでの幼い日の記憶、遠く離れた両親への思い、イタリア語への愛着、失くなったり見つかったりする大事な品々…。一冊の本のなかに、作家・詩人・研究者というラヒリの三つの分身が現われる、かつてない自伝的作品。
一カ月ぶりに再会したなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者の中にいた。幻想物語の系譜を継ぐ、著者初の長編小説。
人間関係、悩んでいたのが嘘みたい。-必要以上に他人に気を使って疲れてしまうあなたに、“気になることは相手に言え”“嫌いな相手を好きになろうとする必要はない”“「いい顔」せず、ためらわずに素顔を示せ”など、カウンセリング心理学の権威が平易な語り口でズバリ、アドバイス。読んでいて思わず肩の荷がおりる50のハウツーで、こころも軽く、生きるのがラクになること請け負いの〈人づきあい処方箋〉。
アテーナイの軍人クセノフォーンが、己れの見聞のままに忠実に、師と仰いだ哲学者ソークラテースの姿を記した追想録。師への告発にたいする反論に始まって日常の言行を述べながら教育論にいたる全篇から、ソークラテースの人となりが生き生きと浮び上がってくる。歴史的ソークラテース像を知るうえでの貴重な一書。
疲労困憊しながらも、イルダーナフに率いられた人々は《第二の神殿》にたどり着いた。古代の力が結集されていると口伝にあった《第二の神殿》-それは地中深くに建設された巨大な地下都市であった。「ミランシャの顔を見てこよう」神殿の中の一室で、カイルロッドはすっかり幸せな気分に浸っていた。そんなささやかな幸せも長くは続かない。カイルロッドは人目を避けるようにして、最強の敵との闘いに赴いた…。世界の行く末は、カイルロッドに委ねられたのだー。感動の嵐渦巻く第九巻。カイルロッドよ、今こそ死力を尽くして闘え。
芸妓村上八重と著者との三十年にも及ぶ恋愛を題材に小説家牧と芸者三重次とが互いの人生の浮き沈みを越えて真摯な心を通わせ合った長い歳月の愛を独得の語りくちで描いた戦後の代表作・読売文学賞受賞「思い川」、なじみの質屋の蔵の中で質種の着物の虫干しをしながら着物に纒わる女たちの思い出に耽る男の話・出世作「蔵の中」、他に「枯木のある風景」の三篇を収録。
仏文学者の著者が、ある時『パリの悪魔』という本に魅せられ、以来19世紀フランスの古書蒐集にいかにのめりこんだかー。古書や挿絵芸術の解説からランクづけ、店の攻略法、オークション、購入のための借金の仕方まで、貴重な古書にまつわる様々な情報と、すべての蒐集家のための教訓が洒脱につづられる。
長谷川町子さんの残した思い出の写真、原稿を集めた『長谷川町子思い出記念館』。1998年に朝日新聞社より刊行された、長谷川町子全集・別巻『長谷川町子思い出記念館』をもとに再編集した文庫版。
怠けたままで、スッキリ!時間、お金が生まれます!後悔なく捨てられ、溜め込み癖が治る!デスク、郵便物、洋服、雑誌、思い出の品々…。全米で話題の「身の回りダイエット」。
インターネット国内最大級巨大掲示板群「2ちゃんねる」の「食べ物板」において、2000年2月から2002年12月まで続いた伝説の名スレッド「思い出に残る食事」「思い出に残る食事2」「思い出に残る食事3」の書き込みから、特に印象深いものを厳選し、編集。
懐かしい人たち、きらめくような時間、忘れがたいできごと。みずみずしい感性で、まっすぐに自分を見つめた、のびやかなエッセイ。
本書がこれからあなたに伝えるのは、「思い通りの人生をかなえるための“成功サイエンス”」。科学的な理論とともに、日常生活の中で行える実践方法も詳しく紹介する。
あなたもきっと、この法則に思い当たるはずです。
いろいろなことがあって顔面麻痺。パリで下痢。初めてのコーナー司会で倒れる。叔父の死…。シュールで、可笑しくて、少し哀しいエッセイ二十二編。
イラストで覚える“楽しく走れる”テクニック。
この本は、CADを学ぼうとする学生やデザイナー、ならびに設計者がイメージ伝達やモデリングをするときに問題となる「形」のつくり方についてのヒントを書いた本です。様々な試行錯誤を繰り返しながら、いかに短時間で、あとで変更しやすく形をつくるにはどうすればよいかをまとめました。
大切な約束をぽっかり忘れたり、人の名前を思い出せなくなったり、大きな勘違いをしでかしたりするのはどうしてか。日常的な物忘れからアルツハイマー病まで、「記憶」という不思議な現象をやさしく解説する。