鎌倉時代は様々な世界観・価値観が顕在化してきた時代で、その文化伝播の特質を具体的に捉えるため、種々な角度から総合的に検討する必要があった。本書は仏教文化の浸透、宋文化の受容、さらに社会経済史・対外関係史との関連、および文化が地域・階層などにいかに関ったか等を広い視野で論究した成果で、中世文化史研究に大きく寄与する労作。