入道・平清盛が霊都に封印されてから八百年の月日が流れた。以来繰り返れてきた源平の争いは、ここにきて激しい動きをみせる。封印された御霊解放のため平重盛を中心とした平氏勢は、生まれ変わった頼朝の守る鎌倉を攻める。そして戦いを好まない義経も因縁の戦いの波に巻き込まれてしまう…。頼朝と義経の兄弟の確執、白熱する静と志乃の義経をめぐる女の戦い!!愛、勇気、友情、生きざまをあかほりさとるが描く、渾身の大河ロマン、スタート。
人はいかにすれば救われるか。法然と明恵ー鎌倉新旧仏教を代表する両者の思想対決は、私たちを根源的な問いへと誘う。現実か理想か。他力か自力か。そして、生と死の究極の姿とは。最新の宗教学の成果を踏まえ、二人の対決の彼方に宗教のアクチュアルな「力」の再生の可能性を探る、宗教のポストモダン。
19世紀の末、3人の市民によって始められたイギリスのナショナル・トラストは、自然と歴史的環境を守る住民運動のひとつの典型を創った。危機に直面した環境を、住民の寄金・寄贈によって保存するナショナル・トラスト運動の歴史と理念、知床、天神崎をはじめ、わが国各地でひろがりつつある活動のすべてを紹介。
日本庭園を大胆に8パターンに分類。庭園の違いを見抜く基本コンセプトをマスター。さらに庭園にこめられた様々な思想・宗教を読み解くことで、日本庭園の独自性が浮き彫りに。季節の草花を愛でる庭園「鑑賞」から作庭家と心を通わせる庭園「観照」へ。
得宗は北条氏嫡宗の呼称である。幕府要職就任者の家系を調査・分析する独自の方法により得宗専制の実態を解明し、家格秩序の存在を明らかにする。あわせて新式目や寄合などを取り上げ、後期幕府政治体制の変化を究明。
生活の中でよく使われる、ことわざ・慣用句・故事成語を約1200項目収録したことわざ辞典。約50項目におはなし欄を設ける。800以上のイラストを付す。
心いやされる古都へ。静けさを訪ね、美しき古刹に詣で、自然の恵みを存分に味わう。800年の時を重ねた鎌倉で、「本当の豊かさ」に出会うための旅案内。
「この髪を、けっして解いてはいけないよ」翠は亡き曾祖母の言葉を守り、自分につきまとう得体の知れない力を抑え込んでいた。一方、式を使って霊的な力をコントロールする、式神使いの神戸天明がいた。翠が感じる強い違和感は、相反する力がせめぎ合い、何か蠢きだしたからなのか?そして、ある行方不明事件の謎を追う翠は、自らの途轍もない過去と対峙することに!鎌倉を舞台に「人」と「獣」の壮絶な物語開幕。
鎌倉時代末期。長い間幕府を支配してきた北条一族の娘・姫夜叉と、一族の頂点に立つことが約束されている高時は幼い頃から将来を誓いあっていた。しかし、同族同士の結婚は許されない。周囲が決めた高時の婚礼が三日後に迫った夜、ふたりは駆け落ちを決行したのだが…。姫夜叉の裡に潜む誰かの思惑が時代を動かしてゆく。妖しくも美しい天女が織りなす、ミステリアス伝奇ロマン。
聖徳太子、柿本人麻呂、空海、和泉式部、平清盛、西行、織田信長、坂本龍馬、夏目漱石、西田幾多郎、菊池寛、太宰治…。彼らはどう生き、どんなことばを遺して死んでいったのか。日本史上の人物256人の、死に臨んで放った究極のことばを格調高く紹介。
日本の森林景観は急激に変化している。意外にも自然への回帰が進んでいるという。長らく日本的景観をつくってきたマツ林が劇的に減少し、代わって鬱蒼としたシイ林が増えてきているのだ。なぜそのようなことがおこるのだろうか。私たちの目の前でまさに進行している、日本の森の主役交代劇の実態とそのもつ意味を明らかにする。
高時への想いを胸の奥に抑え込んで、足利高氏のもとへ嫁いだ姫夜叉。自分さえ我慢すれば、あとは執権である高時が崩れかけている幕府を立て直してくれるー。しかし姫夜叉の中に棲む「天姫」がつけた争いの火種は次々に広まり、鎌倉幕府の力が弱まっているのは明らかだった。そして姫夜叉は、天姫と対峙する。なぜ天姫は、高時を殺そうとしているのか?その謎がようやく明かされるー。
野原にひとり生まれたりんごの木は、りすや小熊、きつねにねずみなどと友だちになり、お月さまに見守られながら、風や雨に耐えて成長します。そして、感謝の気持ちを届けます。一本のりんごの木を通して、生きることの素晴らしさを語りかける絵本。童話が大好きな作家三木卓「わすれられないおくりもの」のスーザン・バーレイの世界をむすぶものがたり。
八百年の時を超えて甦った日本最初の「武士道精神」の実践者。景時は「讒言者」ではなかった。
蒙古襲来のあとさき、鎌倉武士たちの行動と精神のかたちを、いきいきと蘇らせる。