源頼朝は、以仁王の令旨を受け取ったから挙兵したのか。畠山重忠は、源家重代の家人といえるのか。北条政子は、息子である頼家をなぜ将軍職から追い落としたのか。源実朝は、どうして将軍になれたのか。従来、通説として流布してきた鎌倉幕府にまつわる出来事を、正史『吾妻鏡』の精緻な読みなおしによって、白日の元にさらす。将軍権力や執権体制の形成と変革の過程の実態に迫り、鎌倉幕府の歴史にあらたな光を当てる。
中世武家興亡の古都鎌倉。頼朝の創業、比企・畠山・和田・三浦氏や北条家の栄枯盛衰、足利氏の興隆…それはまた合戦の歴史でもある。寺社・旧蹟・名所、合戦に因まない所はなく、往古を知れば鎌倉散策の興趣も増すに違いない。
NHK大河ドラマ「北条時宗」の舞台を歩く。作家永井路子がたどる歴史・風土エッセイ集。
今は静かなたたずまいだが坂東武者たちの栄枯盛衰や、北条一族の苛烈なドラマの痕跡を色濃く残す鎌倉の風土を、史話と史跡を中心に簡潔にルポ。
縁起、本尊、寺宝から用語解説、散策地図まで鎌倉のすべての寺をこの一冊に。
ネットワーク時代の自立する市民と組織が創りだす新しい市民運動のかたちとは。一市民として関わっている現在進行形のナショナル・トラスト運動を気鋭のジャーナリストが現地報告する。志を同じくする人たちへの北鎌倉発の熱きメッセージ。
江戸の日本橋〜京の三条大橋まで、各宿場の歴史や伝説、見学場所・名物など、イラスト地図と共に見開き2ページで案内。宿泊日数・所持品・宿情報・病気・トラブル対策など江戸の旅の心得がわかる。
室町期、京の将軍と鎌倉の公方の対立は、時代を貫く流れといえる。室町幕府は、なぜ反発を繰り返す鎌倉公方を代々任じ続けたのか。南北朝内乱の中で、義満でさえ滅ぼし得なかった鎌倉府権力が確立に至る過程を解明する。
舞い踊る言葉は人生の道しるべ。日本語の真意を英語のシンプルさを生かして紹介。
「琴の音を聴きながら、私は死にます。20年生きれば十分です」秋の夜、名門女子大・北鎌倉聖陵学院二年生の奥泉京子から友人たちの携帯電話に一斉に入った自殺予告のメール。そして、京子は恋人の柳田桐人とともに円覚寺山門で睡眠薬心中を図っているのが見つかる。だが京子は助かり、桐人は少量の睡眠薬にもかかわらず死亡。ふたりの小指は黄金の琴糸で結ばれていた。折しも朝比奈耕作の友人平田均が新しい仕事に選んだのが同大学の臨時講師。講義テーマは「犯罪とメディア」。受講生たちは友人の死を殺人だと騒ぎ立て、探偵ゲームに没頭するが、じつはその中に殺人者が隠れていたと朝比奈が見抜く!「四季の殺人」第三弾。
語源、発音、品詞、方言…それは、いかに誕生し、どう育まれたか。
森と海に囲まれた花の鎌倉。神社、仏閣の伝統と行事。街の話題から味の店や湘南のスポットなどを解説。
乱世の厳しさが「信心」を決定させた中世の社会的背景を捉えつつ、体験的に仏教を追求し、新しく法灯を掲げた、親鸞の叙情的人間性と愛欲の葛藤、道元の深い論理の思索、日蓮の苛酷な受難の生涯にみる自己形成への奮闘と彼らの信仰の諸相を比較検討する。
院政の始まりから北条時頼までの複雑な政治ドラマを一新し、社会の基盤であった「荘園」に生きる人びとの動きを捉える。
源頼朝によって樹立された鎌倉の武家政権は、承久の乱を経て京の公家政権を凌駕するまでに成長する。日本の中世が形作られる、この時代の政治・社会・文化・宗教等の動きを京と鎌倉との二つの王権という視点から描く。