全国津々浦々までことばの崩壊は進捗している。せめてこのあたりで、ことばの世界の崩壊をとめるべく、ちょっと立ちどまって一緒に考えていただけませんか。敬語で「美しく」なる。雑誌『星座』の好評連載エッセイを一冊に。
ノスタルジー溢れる旧き日本へいざなう切紙作家・かまくら源氏のユニークで滑稽な男女交合図。
鎌倉時代(文治元年〈一一八五〉-元弘三年〈正慶二年、一三三三〉)の彫刻作品のうち、作品またはこれと一具をなす光背・台座・天蓋等に、銘記・納入品等を有し、製作時期を特定できるものの資料集成である。
夫の暴力から妻や子を解放する。二階堂日美子は、念願であった被害者を救うNGO施設“紫苑の家”を、鎌倉に開園した。だが、オープン早々に入居者の一人が失踪し、その死体が七里ヶ浜で発見された。他殺と見た警察が捜査を開始。日美子は、夫のかつての部下・後藤と連繋して犯人を追う。さらに第二の犠牲者の発生で、“紫苑の家”は、存続の危機に見舞われた…。
日本全国に存在した城郭の数は二万とも三万ともいわれる。そのなかでも歴史的に重要かつ脚光を浴びたものを、著者が訪ね歩き100城を厳選して紹介。日本最古の城と目される卑弥呼の城砦から、鎌倉・南北朝時代を経て信長、秀吉ら群雄が割拠する戦国時代。そして江戸時代と国内最後の戦いがなされた熊本城に至るまで、古代から幕末・明治にわたるさまざまな城郭の逸話を収録。城に隠された、もう一つの顔を掘り起こした「城と歴史」の決定版。
山の音を聞く川端康成、海棠に見入る小林秀雄、化粧坂を歩む立原正秋ー文士の面影に出会える本。
世界遺産登録を目指し、発掘調査の進む鎌倉。武家屋敷跡、陶磁器、銭貨等、出土した遺物は、国内はもとより遠く中国からも膨大な物資や技術を引き寄せ、呑み込んだ消費都市鎌倉の実相を物語る。文献史料だけでは見えてこない武士の栄華の実態、庶民生活、食文化等々、興味深い事象を考古学的洞察で究明、読者を中世史学の新たなフィールドへと誘う。