鎌倉幕府が滅亡したのは偶然が重なり合った結果だった。あるいは室町幕府は応仁の乱ののちも強かに存在感を発揮し続けていたーいずれも、最新の研究で議論されている論点であり、一般的な日本中世史の常識を覆す説が近年次々と発表されている。本書では、新進気鋭の中世史研究者たちが、それら最新の学説をまとめて二つの幕府の実像を明らかにする。巻末には、どちらの幕府が強かったかを議論する座談会を収録。近年の中世史ブームに一石を投じる、すべての歴史愛好家注目の一冊。
藤山一郎は彼の伴奏で歌った。キャンディーズ、山口百恵は彼のレッスンを受けた。ナンシー梅木、沢たまき、上野尊子は彼が育てた。鎌倉が生んだ伝説のピアニスト松谷穣の人生。
鎌倉に武家政権を開いた源頼朝は、御恩と奉公で成りたつ封建制度で、御家人たちをまとめました。各国に守護、荘園に地頭を配し、全国も支配下におきます。頼朝の死後は、有力御家人の北条氏が執権として幕府を動かしました。後鳥羽上皇の承久の乱をしずめ、御成敗式目を定めて安定した武士の世を実現しますが、元寇のころには、御恩の土地不足、北条氏の専制に不満が高まり、幕府は危機に立たされます。
世界でもっとも有名な書物のひとつだが、難解であることでも知られる『資本論』。40年を超える師弟の研鑽による『資本論』完全精読講義。
禅僧たちの記録からよみがえる鎌倉時代の喫茶文化。茶の文化は禅と深く関わるものであり、近年はその価値への世界的評価の高まりとともに、研究も盛んになっている。なかでも茶を日本に伝えた栄西をはじめ、鎌倉時代の禅僧たちの史料は、禅と茶を語る上で避けては通れない。しかし、禅僧による史料は膨大であり、かつ難解なものが多く、これまで体系的な研究がなされてこなかった。鎌倉時代の禅僧の史料を博捜し、喫茶史料を抽出、書き下し・現代語訳および訳注、解説を付す。禅と茶の研究に新たな視座を提供する決定版史料集。
鎌倉幕府草創期から、二代将軍源頼家の時代に始まった宿老ら十三人による合議制を経て、三代将軍実朝の暗殺までー。流されるように生きてきた北条義時が人生を賭けた大勝負に出る「水草の言い条」(谷津矢車)、“讒訴の奸物”となった梶原景時の生き様を描く「讒訴の忠」(吉川永青)、権謀術数うずまく幕府において、畠山重忠が坂東武者の誇りを見せる「重忠なり」(矢野隆)など、実力派作家七人によるアンソロジー。
豪華な内装、ご当地グルメ、うれしいサービス…個性派ぞろいの大人気列車を「青春18きっぷ」で堪能するマル優プランの数々。気軽な日帰り旅行から週末を彩る旅まで乗るだけで心が躍る体験へ、さあ出発!
後半生を過ごした鎌倉をうたった詩とエッセイ全33篇。路地をさまよい、中世の死者たちに思いを寄せる。野の花を愛し、海の言葉に耳を傾ける。寺の境内で昼寝し、ブンカジンのいない居酒屋で相模の地酒を味わう。詩人の魂は、今日も鎌倉を歩いている。
鎌倉で開催された新日本管弦楽団の演奏会で、コンサートマスターの三浦倫人が殺される事件が起こった。舞台上での凶行に、現場が騒然となる中、鎌倉署の刑事・小笠原亜澄と神奈川県警の吉川元哉は事件を担当することに。指揮棒を振っていた世界的指揮者、里見義尚に事情を聞いた亜澄は、彼に対してある違和感を覚えるが…。
治承・寿永内乱や蒙古合戦をもとに、参陣作法や恩賞給付、所額に応じた軍役負担、軍事行動を支える非戦闘員など、知っているようで知らない合戦のリアルに迫る!
鎌倉幕府政治の中心にあった将軍、そしてその補佐・後見役であった執権・連署、三十五人の人物そのものに焦点を絞り、それぞれの立場での行動や事績を解説する。巻末には詳細な経歴表を付し、履歴を具体的に示す。
中・高・大学受験にも対応した決定版!令和まで入った最新シリーズ!累計2090万部『少年少女 日本の歴史』完全リニューアル!!歴史教科書の山川出版社が編集協力。日本を代表する研究者が集結!
二〇二二年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公である北条義時。彼はどのような生涯を送り、どのように政権を握り、戦乱の世を生き抜いたのかー。北条義時を中心に据え、義時がかかわった鎌倉幕府の政治や制度、彼をめぐる人物・出来事から鎌倉幕府の成立、転換点を見直す。義時の執政、承久の乱の影響、13人の合議制、北条氏の発給文書、『吾妻鏡』や伝承・史跡から見る後世の義時像、などの多角的な章立て・多彩なコラムにより、新たな北条義時像、鎌倉幕府の姿を浮き彫りにする。北条義時に関する詳細な年譜も付す。