本書は、アメリカ文学とその歴史を学ぶ人たちのために編集されたユニークな入門書である。全体を7章に分け、各章ごとに時代思潮、ジャンル別概説、代表的作家と作品の三部構成でコンパクトに解説し、アメリカ文学を多角的に浮き彫りにした。特に、代表的作品の原典抜粋をつうじて、その作家の文学的特色が味わえるように工夫し、さらに原文に訳と注をつけることによって、大学や短大での講義用テキストとしての便宜もはかった。
現実と幻想、覚醒と夢がひとつに融けあった驚異の世界へと読者をいざなう、短篇の名手コルタサルから届けられたワンダーランドへの招待状。
17、18世紀の植民地時代から、「アメリカ詩の時代」といわれる20世紀までアメリカの名詩百編を収めた対訳詩集。ポー、ホイットマン、ディキンソン、パウンドらの名詩を原文で味わいたいすべての愛好家に贈る。
絶望と至高の苦悩の裡に、人生への醒めたまなざしを秘めたディキンスン。生前一冊の詩集も出さずに死んだ彼女の詩篇が、20世紀に復活した魅力を、この一冊に凝集。
待望の、相田みつを遺作集。やり直しがきかない人生を勇気づけてくれる、心の書。
人間の尊厳をうたいあげた世界人権宣言は、エリノア・ルーズベルトらの努力により、一九四八年、国連で四十八か国によって採択されました。宣言には、世界中のすべての人がもっている基本的人権について、三十項目が述べられています。アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルト夫人エリノア・ルーズベルトは、人道主義者として、人種差別に反対し、黒人の社会的地位の向上に力を尽くすばかりでなく、つねに、悲惨な状況に置かれている人々に目を向け、世界中の人々の権利を守るために貢献しました。世界人権宣言は、国や人種を越えて、いまもなお大きな影響力を持ち続けているのです。
一流の研究者による本格的な作家解説・作品解説。
東北のとある寒村。母親ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川で魚を捕ることと絵を描くことにしか興味がない。そんな心平には心の通い合う少女小百合がいた。心平の絵が国際的な児童画展に入選し祝賀会の夜、母親は雪の中で死亡したー。十年後、十八歳になった心平は村に帰ってきた。小百合の家の造り酒屋に勤めるが、小百合に縁談が起きて…。幼なじみの透明な心を謳い上げた清冽な初恋小説。
1775年に英国を模して創設されたアメリカ合衆国海兵隊は、独立戦争以来、2度の世界大戦、朝鮮・ベトナム・湾岸戦争などで重要な任務を遂行し、遂にはアメリカの国家意志を示威するエリート集団へと成長した。はじめは海軍内でとるに足りなかったならず者たちが自らの存立を懸けて新たな戦術を考案し、組織の自己革新をなしとげたのである。本書は、その戦績をたどりながら、「最強組織」とは何なのかを分析する試みである。
近代世界を知るにはアメリカ合衆国の歴史を知らねばならない。幕末以来、日本に最大の衝撃を与えてきたアメリカ。現代文明とは何かという問題をつきつける国アメリカ。そのアメリカは十九世紀の展開のなかでつくられた。君主のいない民主的共和国の樹立、黒人奴隷制の繁栄、独立自営農民による西部開拓、先住民からの掠奪と文化破壊、世界最大の工業国家への発展、移民の低賃金労働力への依存。矛盾に満ちた資本主義国家アメリカの生成発展を「普通の人々」の生活に思いを寄せながら描く。
南海の孤島で、いまわしい実験をくりかえす、狂気の天才科学者、モロー博士。モロー博士の夢みた人類の未来とはなんだったのか。『タイムマシン』『透明人間』の作者として有名なH.G.ウェルズのもうひとつの傑作。小学上級から。
本書は長くアメリカでバイオダイナミクス運動(有機農業運動の一形態)のリーダーとして活躍されてきたトゥラウガー・グロー氏等が、従来のダイナミクス理論による農場管理の方策を体系化されると同時に、新しく産消提携の思想をもとりいれ、CSA(地域に支えられる農業)運動の思想を展開したものである。
太平洋戦争を終結させ、日本の運命を決した“最後の戦い”の全貌ー米軍総兵力四十五万、たいする日本軍十万、両軍死力の限りをつくした九十日間にわたる未曾有の戦闘を描くノンフィクション。米国陸軍省が攻略戦に参加した記録班や日本側の資料を網羅して構築した“沖縄戦史”の決定版。図版・写真多数収載。