闘争しなければ生きることの出来ない現代人は、明日のことより今日只今勝つことが不可欠であって、公害に苦しむ人間は「敗者」として葬り去ればよい。「どうせ人間は一度の人生だから、地球が滅びようが後世の人間が苦しもうが、自分にとって関係のないことである」というのが多くの現代人の本音であろう。大体、公害の元凶は大量生産と大量消費にあるのだから、その国の経済が発展することと公害とは不可分の関係にある。故に今日の生存競争の激しい時代は、公害をなくすということは全く不可能であるといわねばならない。
本書は、アメリカ南部の奴隷として逃亡の過去をもつ女性が、1861年に出版した自伝の全訳を中心に構成したものである。
何事にも“コツ”というものがある。コツをつかみさえすれば、物事は驚くほど順調に進む。企業経営もまた、例外ではない。しかし、それは学ぼうとして学べるものではなく、いわば“悟る”ものだと松下幸之助は言う。「雨が降れば傘をさす」「任せて任せず」など、松下が会得した“経営のコツ”“商売のコツ”を、みずからの経験を通して語る、経営者へのメッセージ。
「雨の名前」422語、「雨の写真」148点、「雨の詩とエッセー」35篇。雨の日を3倍に楽しむ本。辞典+歳時記+エッセー+写真集のアンサンブル。
嘉永三年、十三歳の彦太郎(のちの彦蔵)は船乗りとして初航海で破船漂流する。アメリカ船に救助された彦蔵らは、鎖国政策により帰国を阻まれ、やむなく渡米する。多くの米国人の知己を得た彦蔵は、洗礼を受け米国に帰化。そして遂に通訳として九年ぶりに故国に帰還し、日米外交の前線に立つー。ひとりの船乗りの数奇な運命から、幕末期の日米二国を照らし出す歴史小説の金字塔。
北町奉行所の同心、為後勘八郎は見廻りの道すがら、見なれぬ路地に通う近くの少女、おみちを目にする。おみちは客引きの中年男、富蔵のもとを訪ねているらしい。おみちを案じた勘八郎が探索すると、二人には意外な真相があって…。男と女、家族の情を描いた「その角を曲がって」ほか、市井の人々を温かくみつめた超一級の味、人情捕物帳。
ぽとんぽとん。あっ、あめだ。親子で楽しいお話をつくる“字のない絵本”です。幼児の世界の広がりを愛情深くとらえて描きました。大きく夢がふくらむような、すてきなお話をつくってください。1才から。
インドネシアのことわざを、慣用句も含め約700個収録。実際の会話の中にも取り入れられるように、会話文を設定し、その中に150のことわざを入れた。
本書では、年代順、等に関係なくアリアをまとめてある。改訂版としての再出版にあたり、各楽曲の細部の見直しと、対訳(日本文)の変更をした。
春は桜にはじまって、神楽囃子は夏祭、秋はそぞろに寂しくて、炬燵火恋しい冬となる…日本人は、季節のうつろいに心情を重ね合わせて言葉をつむいできた。色鮮やかな四季の変化、こまやかな人の情、折々の行事…失われつつある日本の「風流」を、小唄端唄、和歌俳句、芝居や物語の中の言葉から選び抜き、古今亭志ん朝が粋な調子に乗せて語る。風流ことば再発見の一冊。
はじめてみよう社会のために役立つ活動。ボランティアの理念や歴史から、関係する法律、実際の活動の仕方、NPOの運営まで、その全体像をわかりやすく解説します。
モハメド・アリ、B・ボーイ、マルコムX、エミネム、公民権運動、DJ、アディダス、MTV…ヒップホップをあらゆる角度から解き明かす。
デルタフォース、シール、FBI人質救出チーム、連邦保安官作戦群、NEST…初公開の対テロ特殊部隊。9.11同時多発テロ以降の米国のテロ対策、日本の対テロ特殊部隊についても詳述。
二〇〇一年の同時多発テロ事件とアフガン戦争を経て、新しい世界秩序が姿を現してきた。それは、アメリカが「帝国」として世界を動かすというものだ。なぜアメリカは帝国に向かったのか。アメリカの変貌の下で、アジアやヨーロッパ、第三世界はどうなるのか。帝国秩序を超える道はどこにあるのか。世界政治の現在を徹底分析する。