昭和歌謡史を牽引した女性歌手のひとり、ちあきなおみのベスト・アルバム。「喝采」は説明不要の名曲だが、「五番街のマリーへ」「氷の世界」など、ポップスのカヴァーも秀逸だ。
1970年代を代表する女性シンガー、八神純子のベスト・アルバム。張りのあるハイトーン・ヴォーカルで歌い上げる、ドラマティックなナンバーが並ぶ。ヒット曲「パープルタウン」「Mr.ブルー〜私の地球〜」ほか収録。
「熊を殺すと雨が降る」とはマタギに語り継がれる言い伝えである。山の神が聖なる地を熊の血で穢したことを怒り、雨を降らせて山を清くするという意味だ。だがマタギは裏の意味も知っている。熊は雨が降る前に食いだめをするため、この時に撃たれることが多いのだ。けれどもマタギは言い伝えどおりに記憶する。神の祟りを畏れたのだー。山に暮らした人びとは、生態系の仕組みを科学の目では捉えなかった。そこに人間が自然と折り合いをつけて生きるための知恵を読み解き、暮らしの原点を克明に描いた快著。
ドラマ『白い巨塔』の主題歌で日本でも一躍有名になったヘイリーのベスト・アルバム。クラシックからポップスまで彼女らしい歌唱が披露され、天使のように澄んだ歌声から色艶を帯びはじめた女性の声へと変化を遂げつつあるヘイリーの成長の跡が聴ける。
ソウルフルなヴォーカリスト、中西保志のJ-POPカヴァー11曲+セルフ・カヴァー「最後の雨2007」の全編カヴァー・アルバム。ドリカム「LOVE LOVE LOVE」、山下達郎「あまく危険な香り」、井上陽水「いっそセレナーデ」などなど、彼が唄うとこうなるのか的楽しさ満載で面白い。と同時に、唄の巧さをあらためて感じる。
現実と理念、実定的なものと否定的なもの、両者のもつ一面性を批判し、それらを緊張あるいは矛盾の相においてとらえるバリバールの真骨頂。保守派からリベラル派まで、多様な声の総体としてアメリカを理解し、ヨーロッパの媒介たる可能性を探る。日本語版ロングインタヴュー併録。
98年から2007年に至る軌跡を濃縮したベスト。チバユウスケ、奥田民生、甲本ヒロトなどをフィーチャーした“歌モノ・シリーズ”も完全収録。“東京スカ”を追求する男達の情熱と音楽的深化がストレートに伝わってくる。新ドラマー、茂木欣一のビートが素晴らしい。
11人がやって来て大風呂敷を広げれば煌めく才気が目を射抜く。
1970年(昭和45)、日本復帰を2年後にひかえた沖縄石垣島。イリオモテヤマネコの研究をこころざすひとりの青年が理科の代用教員として島の小さな中学校に赴任した。野性あふれる海や森を舞台に、教え子となった13人の子どもたちの1年間の成長を描きながら、南の島に生きる珍しい動物や植物の生態を紹介する。
ー旅姿の男を襲う二人の浪人。仲裁に入った片桐弦一郎は、仲違いで負傷した浪人を長屋に連れ帰る。その男は信濃の元藩士で、意趣返しで襲ったという。二日後、暇乞いをした男の死体が発見された!憤る弦一郎の前に、信濃飯坂藩元執政・千坂兵庫から使いが来た。どうやら男はお世継ぎ問題に絡む政争の犠牲になったらしい。弦一郎は、千坂の依頼で信濃へ旅立つが…。