小さな町のはずれの、小さな家に、へんてこな女の子がこしてきました。にんじん色のおさげが、ぴんぴん。ひょろひょろの足に、長くつしたをはいて、かたに、オナガザルをのせています。なまえは、ピッピ。世界一つよい女の子です。
この本では、純粋に文法的なことよりはむしろ、意味と表現の問題で日本語を母語とする学習者がうっかり間違えてしまうこと、あまり気づかずにいること、覚えておいた方がいいことなどを取り上げて考えてみることにしました。
あたし、ピッピ。町のはずれの「でんでん荘」にひっこしてきたばかり。にんじん色のおさげと長くつした、肩にのせた、オナガザルのミスター・ニルソンが目じるしです。友だちになれるよ、ね?
世界一つよい女の子ピッピのとびきりゆかいな物語。サルといっしょに自由気ままに暮らしているピッピは、子どもたちのあこがれのまと。ピッピの天真らんまんな活躍ぶりを描きます。小学中級以上。
地球上の動物は、外観上、おおむね左右のバランスがとれているが、それをアミノ酸や核酸といった分子のレヴェルで見ると、そのバランスは完全に崩れているのである。このアンバランスは、身近なこととしては薬の効果や食物の味・香りの違いなどに現われ、一方、生命の起源や宇宙の非対称といった、より根元的な問題を解く鍵をも握っている。本書は、生命体だけが持つ、この非対称性が何に由来しているかを探る壮大な試みである。
マリは公園のベンチで、右足に赤い靴下、左足に黒い靴下をはいたおばあさんと出会った。おばあさんは「赤は黒より温かい」と言う。名前はマリーア・パナツェク、78歳。精神障害者ホームに住んでいる。どうして娘夫婦といっしょに住まないのだろうか?ほんとうに「頭がおかしい」のだろうか?ある晩、マリはおばあさんをおこし、にかくまう…。(旧)西ドイツにおいて、老人問題に対する社会的関心を呼びこらし、精神治療の分野に新たな方向をしめした作品。
むかし、アルゼンチンの川岸で、ダンスパーティーがありました。そのころ、白いあしだったフラミンゴは、すてきな長くつ下をはいて、パーティーへとでかけていきました。ところが、その長くつ下とは…。小学初級〜中級向。
町はずれの一軒家で自由きままにくらしている赤毛の女の子ピッピ。家族はさるのニルソンくんと馬だけ。だから、大きらいな学校になんかいかなくても平気。お金もちでそのうえ大の力もち、いじめっ子もまとめてなげとばす世界一強い女の子ピッピのゆくところ、わくわくどきどきのすてきな事件がつぎつぎと…。小学中級から。
ピッピが、ごたごた荘にやってきました。へんてこな服、色ちがいの長くつ下にガボガボのくつ。サルのニクソンくんと金貨いっぱいのスーツケースをもって。おとなりのトミーと、アンニカはびっくり。だってピッピは、世界一の力持ち、にん者みたいに身のかるい、とてもふしぎな女の子だったのです。
おばあさんは、あみものがとってもじょうずです。でも、あむのは、セーターでも、マフラーでもてぶくろでもなく、くつしただけ。きょうも、おばあさんのちいさないえは、いろとりどりのくつ下でいっぱいです。4〜5歳から。
父が果せなかった文学の道を、子・木山捷平もまた、志した。世に容れられぬ苦節の日々、あろうことか、捷平は敗戦直前の満洲へ渡った。一年が百年に値するような辛酸の日々。故郷笠岡へ痩せさらばえて帰り、貧乏・不幸何でもやって来いの覚悟がすわる。そして、暖かな人生声援の文学が始まる。市井人として生涯を貫いた文士・木山捷平晩年の短篇秀作。