沢井忠夫琴アンサンブルにはバッハやヘンデルのバロック作品の録音もあり、そこでも感じたことだが「日本くささ」が非常に少ない。主旋律は都節音階でもハーモニーが洋楽的なので聴きやすさは抜群。これぞ日本のイージー・リスニング!
オペレッタを作るためのカラオケCDかと思ったら、もう既にできあがったオペレッタの歌と台詞を収録したアルバムだった。保育施設で使うという点で見れば、こどもの創造力を引き出す工夫がもうひとつか。ただ聴く分には、にぎやかで楽しいアルバム。
1990年のローマ大会を期に実現した3大テノール夢の顔合わせ。以来4年毎に催されたコンサートから聴き所を集めたベスト盤である。スピーカーから祝祭的気分があふれ出る豪華な歌の饗宴は日韓共同開催のワールドカップを盛り上げるタイムリーな企画だ。
2003年のゴールデン・ウィークに公開された『名探偵コナン』の劇場版第7弾。京都を舞台に、2000年の歴史が築いた複雑な“十字路”に潜む事件をコナンが追う。
松任谷由実ツアーの音楽監督を務めるなど、J-POPに欠かせない鍵盤奏者/編曲者である武部聡志。これまで関わってきた音楽家を大勢招いた豪華な本作には、和風の美しいメロディがあふれている。
マリはラムルー管弦楽団で活躍した指揮者。全体に軽快でラテン風味ともいうべきカラッとした仕上りだ。鮮明なリズムと風通しのよい音響は、譜面の理想的な実現であり、踊りには最適のフィット感を生む。演奏はパリ初演版による。掘出し物的逸盤である。
いわゆるオーマンディ・サウンドは、メロディアスな名曲にこそ効能が現れる。甘美なショパン(ダグラス編曲)、優雅なドリーブ、それぞれの旨味を熟知した歌いまわしで魅了する。よく鳴るオケも魅力のひとつ。オーマンディ絶頂期の名演といえる1枚だ。
亡くなる前年、69年のコダーイとプロコフィエフの演奏で、最晩年のセルの持ち味を楽しむことができる。ボロディン、リムスキー=コルサコフらロシアの作曲家の作品もカップリング。
若き天才ピアニスト、キーシン初のドキュメンタリー作品。彼の大きな転機となった97年のソロ・リサイタルの模様や、自らを語るインタビューなど、さまざまな角度から彼の魅力に迫っている。
リコーダー奏者であり、オリジナル楽器の「18世紀オーケストラ」の指揮者としても活躍するブリュッヘン。彼が1960〜70年に録音した名曲名演を集めた、リコーダーの魅力を堪能できる入門盤。
高音で聴かせる彼女の声の特別な輝きと潤いは高い評価を受けているが、低めの声域でも温かく滋味ある味を聴かせてくれる。細やかな感情の機微をしっとりと丁寧に歌い上げており、コロラトゥーラのテクニックのみに留まらない彼女の実力が証明されている。
4枚組100曲入り企画、1年ぶりの第2弾。1枚ごとのテーマはまったく同じで、曲だけ全取っ替え(ダブリなし)という企画は斬新かも。なので、対象ユーザーは前作を買った人、および気になっていて買い損ねた人。“流しっぱなし用CD”として内容面でお買い得。
ライヒのミニマリストとしての技の集大成であると同時に新たな方向への転換点ともなった大作の再録音。旧盤が息詰まるほど克明に仕掛けを聴かせていたのに対し、何か情緒的な息づかいのようなものが感じられるのは現在のライヒの関心の現れだろうか。
好評のファミコン20thアニバーサリー・シリーズ。サウンドトラック第3弾は、サードパーティの名曲も収録した豪華版で、名作・秀作から12タイトルをピックアップ。まさに永久保存盤だ。
限られた音色と音数が紡ぐチープなサウンドが、なぜか記憶にいつまでも残るのは、ゲームというメディアの魔力だ。安スピーカーで聴くと雰囲気倍増、玩具のidogに食わせると最高に楽しめるぞ。『ファミコン探偵倶楽部』は、今やファミコンミニで追体験可能。
以前発売されていたテーマ集&BGM集からの抜粋に新発見のバリエーション・テイクを加えた編集盤。新しく聴くキカイダー・ファンでもマニアでも楽しめる選曲や曲順が見事。特撮音楽最高峰の宙明節、新作CGジャケ、詳しいブックレットなど、すべて完璧。凄い!★