わずかに8曲の主要作品のみを残し他界した矢代秋雄と、若くして独自の境地を開いた三善晃、2人の天才がともに「日本フィル・シリーズ」のために書いた代表作。戦後日本の音楽史という視座で聴くと、58,60年の音と個性、時代も、新鮮に響いてくる。
ニューヨークをテーマにした2曲。(1)はバーンスタイン調に聴こえるあたりやはり影響は小さくないのだろうが、ダイナミックな秀作である。62年作曲のランセン作品(2)はぐっと古式ゆかしいNY調でスウィングしてたりする。心から楽しめる1枚。
第48作『紅の花』の音楽を中心に、リリーが登場した第11作『忘れな草』、第15作『相合い傘』、第25作『ハイビスカスの花』の未収録BGMと名場面で、寅次郎とリリーの出会いから軌跡をまとめた。結局、寅次郎のマドンナはやっぱりリリーだったなと再確認。
松竹マークの音楽、主題歌(渥美清・歌)からスタート。(14)はリリー(浅丘ルリ子)と寅が初めて出会い、言葉を交わす網走のシーンに流れた名曲と、映画で使用されたインストを収録。各シーンのスチール写真、解説付きで熱烈なファンも満足させる作品。
東宝特撮の印象が強い伊福部作品だが、大映にも大量の音楽を提供していた。『座頭市』シリーズのリリカルなギター・アレンジは意外に聞こえるが、『眠狂四郎』の不安感そそるピアノとオーケストラのコンビはまさに伊福部節。ブックレット資料も充実している豪華盤。
73年の萬屋錦之介主演の人気TVシリーズのサントラを61曲を収録。充実した資料を見よ。日本風のメロディとファズ・ギターなどのからむ音作りは緊張感たっぷり。子守唄のヴァリエーションだけでここまで広がりを見せるのも本作ならではの特殊性。
放映当時、それまでは勧善懲悪が基本だったアニメの世界に、敵役でありながら主人公より人気のあるキャラクターが次々と生まれたのである。本作に登場するブンドルもそんな一人で、DISC2に収録されたドラマは、そんな彼をモチーフにしているのだ。
84年4〜9月に放送されていたロボット・アニメのサントラ盤。放送当時にリリースされた2枚のアルバムを1枚にまとめたファンには嬉しい一枚。さらに、当時を思い出させる安彦良和氏によるジャケットのイラストもファンにとってはタマラナイ!
ソプラノ・サックスとシンセサイザーによるリラクゼーション・ミュージック。オホーツク海の波の音やカモメの鳴き声、エゾシカの森やせせらぎの音など知床半島で収録したSEを交え、大自然の美しさと命の鼓動をダイナミックに伝えてくれる。