大阪市立大学大学院文学研究科・文学部は2004年度より特別授業科目「上方文化講座」を開設した。本講座は、大阪の地に歴史的に育まれた文化、わけても伝統芸能に光をあて、学問的体系のもとに学ぼうとする試みである。講師として伝統芸能の第一線で活躍する専門家を招き、文学研究科スタッフとの共同作業により授業を組み立てていく。本書は、講座開設の年に行われた「上方文化講座2004-『曾根崎心中』-」の成果をまとめたもの。人間国宝・竹本住大夫はじめ、竹本津駒大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎という文楽界の名手たちが芸の奥義を語り、文学研究科スタッフがさまざまな学問分野から多角的に作品を分析する。文楽技芸員と大学とのコラボレーションにより闡明される近松の世界を、『曾根崎心中』の新注とともに世に送る。
長唄三味線方の第一人者、中島勝祐のアルバム。長唄三味線の弾き語りスタイルによる新しい浄瑠璃、“創作上方浄るり”の作品集第2弾だ。前作同様、中島作曲による作品を3曲収録。
長唄三味線奏者、今藤政太郎の作品集第4弾。近松門左衛門の作品をアレンジした「難波土産」、上方落語の「地獄八景亡者戯」を題材とした滑稽物「地獄八景冥途之御客」を収録する。
昭和31年(1956年)…関西エリア民放テレビがただ一局誕生した!そして、たった2年半で、その名が消えた。空白の歴史に生きたOTV大阪テレビ放送とは?すべてナマ放送、モノクロで、セットはグレイ一色!どんなヤツが、どんな番組を?未知に向って青春を燃やした“テレビ野郎”たち。50年を経て、いま語られる汗と笑いの物語。
昭和の上方漫才の名人芸を一挙に収録した、松竹芸能50周年記念BOX。海原お浜・小浜、鳳啓助・京唄子、夢路いとし・喜味こいし、レツゴー三匹ら、角座で活躍した名人たちを網羅。究極の話芸が繰り広げられていく。
能・狂言・文楽・歌舞伎・舞踊・音楽・落語・講談・漫才・浪曲・新派・喜劇・レビュー・民俗芸能など、上方芸能の豊饒な世界を、ジャンルを超えたキーワード(人名・事項・地名)三五八項目で解説。巻末に詳細な人名および事項・地名索引を付す。
関西の核心部を学際的な方法で探り当て、関西像が歴史的にどう成立してきたのか、またこれからの関西はどうあるべきかを大胆に論じる。国際日本文化研究センターの三年間にわたる産・官・学による共同研究「『関西』史と『関西』計画」の成果。