日本の文壇が近代を迎えるにはいかなる土壌があったのか、文人たちの伝記と逸話を中心に探る。取り上げた文人たちも、著名歌人蓮月尼から、赤報隊として切られた川喜多真彦、京都奉行所与力・同心、富士谷成章門流など従来全く研究されていない人たちまで多種多様。
ここに、15冊の古いノートがある。なんの変哲もない大学ノートだが落語を聞きはじめてから1985年までに聞いた落語の感想文が収まっている。それをパラパラとめくっている内に、いろいろと思い出すことがあった。そんなこんなを思いつくままに書きつづったのがこの本である。
本書は、大阪弁をはじめとする上方ことば研究の現在を紹介し、将来を問いかけようとしたものである。漫才や落語をとり上げながら、日常に使われている上方ことばの特徴や気質を、また、文楽や歌舞伎の台本や台詞にみられる近世の上方ことばについても、行き届いた解説を加えながら、ことばの多様性をさぐるものである。
五代目松鶴、二代目春団治を失い、緞帳が降りたといわれた上方落語界も、いまは多くの若手が育ち、賑やかに幕が上がっている。その流れをたどり、上方落語の世界を、軽妙な語り口でつづる。「演目一口メモ」「上方落語家系図」を付す。
上方芸能各分野の名人・俊秀61人が登場それぞれの芸と人物を簡潔に紹介。上方芸能への最良の入門書。
人生を芸の道へ精進した人たち。そのすさまじい芸への執念と、笑いながらも泣けてくる波瀾にみちた生涯。「てなもんや三度笠」「スチャラカ社員」「花王名人劇場」…。コメディ番組の演出二千本、数々のヒット番組を世に送り出した名プロデューサーが上方芸能のなんたるかを大阪で活躍する芸人を通して探る体験的芸能史。
新資料やエピソードを豊富に用いて、大阪で活躍した九人の俳人の〈人と作品〉を浮き彫りにした。大阪俳句史研究会の成果。
言霊学者・高橋残夢、“歌の神”住吉大社神主・津守国美をはじめ、近世後期から明治期にかけて上方歌壇を支え、彩りながらも今まであまり取りあげられることのなかった歌人たちについての論集。評伝に交え、自筆短冊などの貴重な図版も豊富に収録。
師・秋田実の思い出、事は亡き芸人たちの素顔、現在活躍中の漫才師たちが駆けだしだったころ、テレビ界うらおもてなど、著者にしか語れない、ここだけの話。
本書は近世上方の作家・著述家・画工(挿画作者)・出版書肆など十二人の著述活動の調査結果を一書にまとめたものである。
こんな芸人がおりました。あんな笑いもありました。鋭い分析と深い愛情で語る笑いの芸談。
大阪が全国に誇ることが出来るものの一つに「お笑い」がある。その中でも「上方漫才」は、圧倒的な迫力を持っていて、日本中の人々に受け入れられている。本書は、そうした上方漫才の魅力を、初歩的な段階から説き起こした入門書。