ベア先生と結婚したマーチ家四姉妹の二女ジョーは、理想教育をめざしてプラムフィールド学園をつくりました。メグ、ジョー、エミーの子どもたちをはじめとした個性ゆたかな生徒たちが、ふたりの愛と勇気に見守られておくる学園生活の日々をいきいきとえがいた、心あたたまる名作です。『若草物語』のつづきの物語。小学中級から。
子ども、大人、無垢、穢れ、保護、権利-。近代思想が発見した概念装置の政治的な利用過程を跡づけ、有害図書やポルノ・メディアというきわめて刺激的な観点から、〈子ども〉をめぐる現代社会の“まなざし”を鋭く問う。
奈津が奉公先雁金屋の次男光琳と出会ったのは光琳八歳、奈津十歳のときだった。早くも逸材の片鱗を見せる光琳に奈津は胸をときめかすが、それは果たせぬ恋の始まりだった。尾形光琳・乾山兄弟の間で揺れる女ごころ。京の大呉服商雁金屋を舞台に展開する絢爛豪華な時代絵巻。第一回時代小説大賞受賞作。
ナイル川流域に点在する古代エジプトの遺跡群。それらの歴史と、土地の人々との交流を愛情のこもった平易な語り口で紹介する。斯界の第一人者ならではの格好の『古代エジプト文化入門書』。
鋼鉄の浮城のごとく海を圧する戦艦群、造艦技術の粋をこらした重巡群…。帝国海軍の創設から現代の自衛隊艦艇に至るまで、雄々しく、また哀しく、それぞれの運命を負って歩んだ艨艟たちの一生。名前の傾向別に分類五十音順に整理し、平易明快かつ詩情ゆたかに活写した、索引つき艦名百科ものがたり。
切れ味鋭いタッチでG党からもアンチG党からも愛された野球コラムの最高峰。それは巨人に半生を捧げた男のロマンであった。史上最強の巨人番記者の名物コラム。
漆芸・陶芸・染織などの琳派の工芸作品と、特異な存在の渡辺始興、それに琳派の影響を多大に受けた絵画作品を多数紹介。
エデンの園で、幸せにくらしていたアダムとエバは、ヘビに誘惑されて「命の木」の実を…。(天地創造)神にえらばれたノア一族が箱舟にのりこむと、まもなく大雨が降り大洪水になって…。(ノアの物語)ほかに、モーセやダビデ、ソロモンの物語など6編。西洋の文化を知るために、ぜひ読んでほしい、わかりやすく楽しい旧約聖書物語です。小学上級から。
地球時代ー。ガソリン車はもはや“過去の遺物”。環境危機(エコ・クライシス)救う切り札。いま21世紀に向け、近未来EVワールドが開く。
“まぼろしのスープ”をつくりたいというカーサンの夢をかなえるため、遠いアルパパ村への旅にでたアイシテルファミリー。とちゅうで吹雪にあい、雪にとじこめられたみんなの前に、クイズのすきな巨大な雪玉があらわれて、旅は思いがけない展開に…。オサナアソビゴコロ星を舞台にくりひろげられる、楽しい書き下ろしファンタジー第4弾。小学中級から。
文殊菩薩に激励された善財童子は最高のさとりをめざして、求道の旅へ出立する。平明な現代語で甦る華厳経の真髄。
孤独だったアリスに友だちができた。山川美保。ふたりとも、似た者どうしなのだ。でも、その美保にタケルという恋人がいると聞いて、アリスの心は微妙に揺れた。水曜日以外の毎晩、美保と会っているというタケルに、ある日アリスは告白してしまう。「水曜日の夜をあたしにください。」そんな、苦しい恋に悩むアリスを見守ってくれているのは『月』という少年だった…。
鳥のように自由に獣のようにしたたかにしなやかな瑞々しい二十代の精神を、鋭く真摯に刻む第一文芸エッセイ集。血へのこだわりを示す「紀州弁」「母系一族」をはじめ、「働くことと書くこと」「作家と肉体」「雪と『獣』」「犯罪者永山則夫からの報告」「読書ノートから」「小説の新しさとは何か」などを三部構成で収録。
本書は、好評ロングセラーを続けた『建築馬鹿』第1集〜第5集約100篇の掌篇のうち、こんにちなお新鮮な提言を含む論をあつめた20篇の『選集』。選出にあたっては、原著を座右にした「建築馬鹿」育ちの現役建築家の要望によって精選した。
新宿ゴールデン街でバーを経営していた女性が、東京での暮らしに疲れ、遥か地球の反対側へと旅立った。恋、犯罪、商売、喧嘩…。イルカの通り過ぎるアマゾン河畔の街で体験した、想像を絶する生活風景。