驚異の能力で千キロ超の距離を飛び帰巣するハト。神の遣いから一変、ある時代から嫌われ者になってしまったカラス。二千年も人と暮らし、その関係が濃すぎる故に数を減らしつつあるスズメ。遙かな昔から私たちの傍には鳥の姿があった。現代、東京の空にはインド・スリランカ産の群やかな緑色のインコが飛び、いずれ「日本の鳥」となるといわれる。鳥たちの歴史は長くその世界は驚くほど広い。身近に見られる35種の鳥たちの意外な歴史とたくましい生き方を紹介する。
大正13年。鳥取県鳥取市。女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える「女流作家」田中古代子は、娘の千鳥と内縁の夫の3人で、友人の尾崎翠もいる東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前、活動写真「兇賊ジゴマ」の観劇中、場内で火事が。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、舞台上に立つ本物の「ジゴマ」だった!目の前で「ジゴマ」は躊躇なく、人を殺す。やがて二人にもー。もう何も信じられない。「激動の時代」を生き抜くため、そして凶刃から逃れるため、母と娘は「探偵」になるしかなかった。息つく暇など、一切なし!第69回江戸川乱歩賞受賞作。
ヴィクトリアが18歳になって以来、父親は結婚相手をさがしてきた。そして、ヴィクトリアはイタリア貴族アルドの花嫁となった。結婚式の夜、誰からも恐れられている彼は言った。「僕は君を自分のものにしたいんだ。僕のかわいい妻を」怖くてたまらないはずなのに、ヴィクトリアの胸は高鳴っていた。だが数カ月前の夜の庭園で、彼女が熱い想いと純潔を捧げて情熱的なひとときをともにしたアルドはもうどこにもいなかった。アルドが私を妻にしたのは、トスカーナの屋敷に閉じこめるため、世間の目にいっさい触れさせないためだったのだ。なぜなら、結婚する気のなかった彼の子を私が身ごもっているから。
双眼鏡をもってバードウォッチングにでかけてみよう。大空をゆうゆうと飛ぶワシをさがし、木のてっぺんにあいたキツツキの巣穴をのぞいてみよう。コウテイペンギンを追いかけて、氷の海を探検だ。とりたちの世界はカラフルで驚きがいっぱいだ。すばらしきとりの世界へようこそ。
ボリュームたっぷり胸肉、スジが噛み切れないササミ…。鳥肉を食べ尽くしながら鳥類を語り尽くす鳥肉界随一の快著、ついに文庫化。ボンジリってお尻じゃないの?鳥の首はろくろ首?昭和の野球部はスズメ跳び!?-トリビアもネタも満載。オーブンのチキンが焼けるまで、とっておきのサイエンスを召し上がれ。
キャピトルに反乱を起こした12の地区をいましめるため、毎年各地区ごとに少年少女が1名ずつ選ばれ、最後の1人になるまで殺し合いを行う恐怖の催し「ハンガー・ゲーム」。記念すべき第10回めの新しい試みとして、贄の教育係に任命されたコリオレーナス・スノーは、貧しい境遇から抜け出すため、優勝を心に決める。だが、彼が担当することになったのは、最も弱い第十二地区の少女だった。そして少女の唯一の武器は、歌だったー。
絶滅とはある特定の種の最後の一個体が死ぬことを意味するのではない。絶滅はそのはるか前からなだらかに、しかし着実にはじまっているのだ。絶滅の過程にいる種と人間はいかなる関係を結べるのか。消えゆく種に配慮するとはどういうことか。絶滅の過程で人間が負いうる義務とは何か。すでに多くのことが語られてきた絶滅をめぐる問題を、絶滅へむかう五種の鳥たちの生から問い直す。
コリオレーナスが教育係を務めた第十二地区の少女、ルーシー・グレイは「ハンガー・ゲーム」で勝利した。だが、彼のひそかなたくらみは、宿敵ハイボトムにすべて見破られていた。もはや治安維持部隊に志願する以外の道は残されていなかった。髪を刈られ、キャピトルに別れを告げて、コリオレーナスは絶望を抱えて列車に乗り込む。向かう先は、最終地点ー第十二地区だ。だが、思いがけない展開が彼を待っていた。
知りたい知識がぎゅっとつまってる!飛び方、巣作り、鳥のすべて。フランス発美しいイラスト図鑑シリーズ。小学5年生〜。
信州で暮らす久喜雄司に起きた2つの異変。久喜家の墓石から太平洋戦争末期に戦死した大伯父・貞市の名が削り取られ、同時期に彼の日記が死没地から届いた。貞市の生への執念が綴られた日記を読んだ日を境に、雄司の周辺で怪異が起こり始める。祖父の失踪、日記の最後の頁に足された「ヒクイドリヲ クウビミ ナリ」の文字列。これらは死者が引き起こしたものなのかー第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞“大賞”受賞作!
よういするものは、身近な材料と自由な心だけ!カンタンにできて、とってもステキなオブジェのできあがり!鳥の心でつくってかざろう。
若き看護師長レイチェルは仕事熱心で、充実した毎日を送っている。ただ、自分勝手なボーイフレンドに振り回されるのが悩みだ。そんな彼女を見て、上司のファン・トゥーレ教授が助言をくれた。「彼が望む女性になろうとせずに、そのままの君でいなさい」胸を打たれたレイチェルはいつしか教授を意識するようになり、ボーイフレンドと会っていても、思わず教授と比べてしまうのだった。彼の下で働き始めて2年、有能な外科医として尊敬してはいたが、彼がどこに住み、どんな暮らしをしているのかさえ知らなかった。今まで気づいていなかったけれど、教授はいつも私を見守ってくれていた。でも、それはなぜ…?
暴かれた本音と浮気心。二重人格のオス!?独身と既婚の歌い方。鳥たちの面白すぎる私生活と歌うオスたちのキモチに迫る。
ある日突然、人間を攻撃しはじめた鳥の群れ。彼らに何が起こったのか?ヒッチコックの映画で有名な表題作をはじめ、恐ろしくも哀切なラヴ・ストーリー「恋人」、奇妙な味わいをもつ怪談「林檎の木」、出産を目前にしながら自殺した女性の心の謎を探偵が追う「動機」など、物語の醍醐味溢れる傑作八編を収録。『レベッカ』と並び代表作と称されるデュ・モーリアの短編集、初の完訳。