人類が地上の「光」と地下の「影」に分かれた未来都市で、「光」に捕った「影」のスグル。女戦士ヨドミが不思議にも生き返ったことを契機に暴動を起こし逃亡する。一方七世紀の倭国では、狼の容貌の犬上が、処刑を目前に都から逃れ吉野の大海人皇子のもとに辿り着いていた。出兵を決意した大海人に同行する犬上は道中で不思議な鳥に出会う。手塚が最後に著した『火の鳥』である太陽編、ここに完結。
本書は、漫画家・手塚治虫の畢生の大作にして、日本漫画史上不滅の最高傑作と呼べる長編漫画「火の鳥」の価値を学術的な観点から見直す資料とすることを目的に、手塚プロダクションに現存(2020年10月時点)する、『火の鳥“未来編”』の一部分の生原稿を、手塚プロダクション所定の原稿を原寸サイズのまま、マンガ原稿用紙としてポピュラーなケント紙(A3サイズ)に両面印刷し、中央部(ノド)で紙が折れることのないように、特殊製本(コデックス装)を施したものです。
ぼくと神永、三上、長田はいつも一緒だ。ぼくがまさしにどつかれて左目を腫らしたと知ると、神永たちは仕返しにゲーセンに向かい、教師や先輩からの理不尽には暴力で反抗する毎日。ある晩、酔った親父の乱暴にカッとなった神永は、台所に二本あった包丁を握る。「お前にやられるなら本望や」そう言い放つ親父を、神永は刺すのだが…。痛みと苦味のなかで輝く少年たちの群像。
避暑地にひっそりと佇む会員制別荘。そこで客の望むあらゆるサービスを提供するのが、拓実の仕事だった。粛々と務めをこなしていく拓実だが、会員のひとり、小説家の桐原と対する時だけはとても心穏やかでいられない。拓実に「恋人同士のように」過ごすことを求めながらキスひとつしない夜は、かつて互いに抗い難く恋に落ちた相手だったのだー。
50種近い「身近な鳥」の写真を楽しめて、目が良くなり、鳥の知識も身について、まさに“一石三鳥”以上の効果がある一冊!
「おれは先生なんだぞ。おまえを教育するんだぞ」と、えらそうなことばかりいう先生と、目をつぶり、「だって だって」といいながら、そこから逃げられない生徒たち。賢治が放った強烈な皮肉と衝撃の結末にこめられた一筋縄ではいかないメッセージ。
マダガスカル島でかつて繁栄した象鳥(エピオルニス科の鳥)の仲間の進化の道筋が解き明かされた。著者が先駆的に開拓してきた分子系統樹推定の手法がもたらした成果だ。本書では、このテーマを中心に、ガラパゴス諸島とは異なる、マダガスカル島自然史研究の意義、それを解明する研究の枠組みの奥深さが、研究者本人の筆で生き生きと語られている。
Motifs27、Accessories29。はじめてでも、もっと気軽につくれる工夫がたくさん。
「構図」「露出」「光」「レンズ」の基本、そして「自分の目で見る」ことの大切さをやさしい言葉で説明する、写真撮影の入門書。各トピックが見開きページで完結。携帯電話のカメラから一眼レフまで、どんな機種にも応用可能。世界に知られる50人の傑作写真からテクニックと実践法を抽出!必要十分な情報を「最短で」吸収。
人類にとって鳥たちはいつも身近で魅力的な存在でした。賢明なフクロウ、勝者のワシ、赤ちゃんを運んでくるコウノトリなど、有史以来、人間は鳥たちにさまざまな特性を投影し、幅広い言い伝えを生み出してきました。では、こうした言い伝えはどのように生まれたのでしょう?合理的な根拠があるのでしょうか?本書では歴史的解説や科学的文献をひもときながら、多種多様な鳥たちにまつわる伝説や神話を検証します。コマドリやムクドリ、カケスといった身近な鳥から、ヒクイドリ、フラミング、フウチョウ(別名:ゴクラクチョウ)などの珍しい外国の鳥まで、鳥たちの容姿や習性がどのように影響して伝説が生まれたのかを解き明かしていきます。
鳥の巣は、鳥にとっていちばんたいせつな、卵やヒナを安全に育てる場所です。そのため親鳥は、てきにおそわれないよう、また、さむさから卵やヒナをまもるよう、いろいろなくふうをして巣をつくっています。小学校低学年から。
夫婦仲良く子を育て、種の繁栄をはかっていると思われがちな鳥たちだが、実は雌と雄は互いを利用して自らの子をより多く残そうと、日々利己的に奮闘している。つがい外の交尾や同種への托卵、子殺し、雌雄産み分けなど、厳しい自然の中で進化した、一見、不思議に見える鳥たちの興味深い生態をわかりやすく解き明かす。