これはやはり凄い。エルトンの音楽はこのダブル・アルバムで完成したと言える。初期の未完成の魅力も捨て難いけど、このアルバムにはかなわない。これぞエルトン・ミュージック。特にタイトル・ナンバーの(4)はまさに名曲。'73年発表の最高傑作。必聴。
かぐや姫、バンバンといったグループが展開してきた哀しき青春物語を、今日的なアプローチで聴かせているシグナルのベスト・アルバム。ヒット曲(1)は優しさいっぱいの男が当然のごとくいる。20年前の青春では男の優しさが彼女には恐かったのだが。
前作より1年半ぶりの本作でも、やしきたかじんの「歌ではめちゃくちゃ男前」な世界は変わっていない。アルコールの香りが感じられる詞曲の大人っぽさに、歌を引き立てるプロフェッショナルなアレンジ。「日本のオトナ」のためのポップス。
なんて郷愁を帯びたアコースティック・ギターの音色だろう。彼自身とてもロマンチックな人に違いない。丸山ももたろうが作り出すアコギのみのインスト世界には、日本の童謡にも似た、純真な心を呼び起こしてくれる感動が満ちあふれている。心休まる1枚だ。