東西ドイツを引き裂く高い壁!男と女の愛は乗り越えられるの?大晦日のホテルで出逢った青木とエルザを待っていたのは国際謀流の渦だった-。
〈異来邪〉を名のる人物から届いた死の予告状どおり、地上80メートルの密室から消失した甲斐辰朗。4時間後、マンションの1室で発見された首なし死体は二重生活を営んでいた辰朗のものなのか。なぜ犯人は首を持ち去ったのか。息つぐ暇もなく繰りひろげられる推理戦の果てに、閃光のごとく顕れる度胆をぬく真実。
ミナトのラーメン屋、ゆーさんのもう一つの顔は、闇の仕置人。無敵のカンフーで、悪い奴らを一網打尽にしてしまうカッコよさは、あたし、ミキも、よーく知ってる。ところが、神戸にいるゆーさんのお師匠さんの命があぶなくなった。助けに行こうとするゆーさんは、“敵”に視力を奪われてしまう。このままじゃ闘えない。あたしも神戸へ。だけど、お師匠さんを救う薬は見つからないし、どの駅にも“敵”がいる!どうしよう。
フランキーが十二歳の夏は、不思議な奇妙な季節だった。背ばかりひょろひょろ伸びてはいるが、友だちらしい友だちもいない孤独な少女フランキーは、兄が結婚することを聞いてある決心を固める。ひと夏の終わりに、多感な少女期の終わりを象徴的に重ね合わせて描いた、マッカラーズの代表作。待望の新訳。
警視庁捜査一課の片山義太郎と妹・晴美、石津刑事と三毛猫ホームズの一行は、山間の由緒あるリゾートホテルの閉館記念パーティに招待された。このホテルでは、10年前、オーナー・金倉の一人娘がピアノを演奏中に殺されるという惨劇があり、未だに未解決。パーティに招待された人たちは、片山たちを除いて、全員その惨劇の場に居合わせていた。そして金倉は、“今回は私が殺される”と予告した。はたして、10年前と同じピアノ曲が流れ、パーティが始まると、明かりが消えて…。ご存じ三毛猫ホームズたちの大活躍!大好評シリーズ第19弾、堂々の登場。
電柱の上の老婆は有線放送の女社長、商売敵のやくざに対抗して電線をすりかえる…。しみじみした人情話が奇想あふれるアイデアで展開する標題作はじめ、人工授精児、雷同嫌会の作曲家、吸血鬼にプロ野球の美少女投手などなど、井上ひさし小説ワールドの登場人物は奇妙奇天烈、抱腹絶倒。文庫オリジナル。
真実の愛を求めて彷徨する無垢な魂。人を愛することの苦悩と孤独を一人の青年のしみ通るようなやさしさの中に描いた未完の長編小説。
三毛猫ホームズら、お馴染みの面々がパーティに招待された。由緒あるリゾートホテルの閉館記念パーティである。このホテルでは、十年前、オーナー・金倉の一人娘がピアノを演奏中に殺されるという惨劇があり、今なお未解決だった。そして、金倉は「今回は私が殺される」と予言した。はたして、十年前と同じピアノ曲が流れ…。国民的大人気シリーズ、第十九弾。
ある夜、ユーザの姿が消えた。行方を捜すユリエとカイは、ユーザをさらったのが、伯爵家の美しい姉妹であることを知る。姉のフラナーゼは、領主であった夫を亡くしている若き未亡人。妹のルシーラが、姉に代わって館を動かしている。だが、姉妹が住む館については、数年前からよからぬ噂が流れていた。しばしば左右の瞳の色が異なる人間が連れこまれ、誰も戻って来た者はいないという…。
栗村夏樹は都内の短大生で剣道三段の腕前。自宅近くの警察署の捜査一係・牧田刑事から電話がかかり、夏樹の友人・桂木亜沙美が誘拐され、身代金一億円を要求する脅迫状が、ファックスで届いたという…。’94年『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞したトリック・メーカーの著者が構想二年、満を持して放つトリック&ドンデン返し。「海に沈む夕陽、“殺人者”が若い女性を断崖絶壁に追いつめ、最後の電話をかけさせる」-プロローグに込められた三つの謎とは。読者はこの仕掛けをどこで見破るか。書下ろし本格推理傑作。
十七世紀ヨーロッパの覇権をかけて壮絶な死闘を繰り広げたスペインとフランス-両国の宰相の思想と行動に焦点をあてつつ三十年戦争への介入を通して「国民国家」が形成される過程を雄勁に描く。
「ね、遊んでよ」謎の言葉とともに、殺人鬼の凶器が振り下ろされたー。兄急死の報に帰郷した医学生翔二は、元予備校講師占部の協力で、事故として処理された死の真相を追い始めた。なぜか異常な怯えを示す兄の幼馴染みたち…。やがて一人また一人と彼らが殺害されるなか、十五年前の黄昏の風景とともに翔二の脳裏に甦った恐るべき記憶とは…。
韓半島から伽耶国の王子伊可留が邪馬台国へ漂流してきた。すでに女王卑弥呼は諸国を治める霊力さえ翳っていた。伊可留はさらに大和へと向かう。そこは辰砂(朱)を産する地。これを掌握する者が覇者になれるほど貴重なものだった。次なる権力を求めて雄略天皇が、さらに継体天皇が大和・飛鳥の地へ!卑弥呼の時代から聖徳太子の青春期までを描く大河歴史小説。
ナチス政権前夜の伯林と、戦中戦後の聖林で活躍したドイツ系映画監督の巨匠フリッツ・ラング。その全作品を独特の視点、独特の文体で解析する本格的ラング映画論。