実沙の父のパーティー会場で、浩太郎は編入生のイリヤに会う。イリヤは、ある研究のため、浩太郎たちとチームを組むようになる。浩太郎たちの住む世界は、ドームに抱まれていて、その外は大気汚染が激しい。大気汚染を浄化するか、それとも種を変えて、汚染された世界に適応できるようにするかーー研究内容は、そういうことだった。イリヤが加わり、研究は、はかどるようにみえたが……。
本書で私は、1930年代におけるソ連邦の活動のもう一つの領域、すなわち共産主義インターナショナル(コミンテルン)の仕事を究明する。これには、コミンテルンとソ連邦の外務省(外務人民委員部)との間の、またコミンテルンと各国共産党との間の相互作用の検討が含まれる。これらの題材のいずれも、これまでこの主題に関する文献においては、十分扱われてこなかった。1935年の第7回大会は、コミンテルンをソ連邦の政策とイデオロギーの傍観者の地位へと追いやった長い過程の絶頂を画したのであり、本書もそこで終わっている。
ニーチェ全集の決定版として読書界待望の西独グロイター版からの完全邦訳。若い読者のニーチェ体験はこの全集に始まり、今後のわが国におけるニーチェ研究はこの礎石の上に築かれる。第1期につづいて、第2期全12巻を完璧な邦訳陣で贈る。
ヴェネツィア共和国の都市と田園に幾多の美しい建築を設計したパラーディオ。ゲーテも熱愛した彼の作品ほど今日まで大きな影響力をもった例は少ない。彼の設計したヴェネトの田園に点在する数々の美しいヴィラと、ヴェネツィアやヴィチェンツァの町に残る作品を研究者の眼で追った探訪記。
統合化・一体化を強めるアメリカと日本。90年代の世界経済は、だれが支配するか。
ひとは皆、宇宙の「捨子サウルス」なのか。澄明な哀しみに満ちた若き生のメッセージ。三島由紀夫賞受賞。
北海道から沖縄まで、黄昏ムードの中で踏ん張る全国のローカル映画館を訪ねるノンフィクション・ロマン。映画館を見る旅!
9歳の夏に体験した至福の一瞬は幻だったのか?巨大なストーン・サークル、暗い森に聳える壮麗な西洋館、神隠しにあう3歳の幼女たち…。“黄金の時”が封じこめられている異界の館には怖るべき事件が隠されていた。悦楽のホラー・ミステリー。