9歳の夏に体験した至福の一瞬は幻だったのか?巨大なストーン・サークル、暗い森に聳える壮麗な西洋館、神隠しにあう3歳の幼女たち…。“黄金の時”が封じこめられている異界の館には怖るべき事件が隠されていた。悦楽のホラー・ミステリー。
ドイツのUボートは“大西洋の狼”の名で連合国側に恐れられた。またUボートは何隻かがチームを組んで行動するので“狼群”とも呼ばれた。この作戦はドイツ側に有利だったが、レーダーの発達と共に彼らも不利な戦いとなり、狼群作戦にも黄昏が訪れたのだった。
新オペラ座完成…。ロマンと革命のカルチエ。躍動するアーチストたちが歴史の中に新しい風を吹込む。21世紀のアートスペース最前線。
元聖路加病院内科部長が、老いの日々の自立、特に健康な「肉体的自立」の重要性を説く。
原始の太陽と大地の勾いを、倦んだ都市生活の中にもたらす女性との再会から、愛の再生を賭けて、無限のかなたへ旅立とうとする男女の姿を描く恋愛小説。
夫の十三回忌を無事終えた78歳の母が呆けはじめた。50歳にさしかかった主人公との親娘2人の家庭の平安は失われる。母の脳軟化症は進み入院、やがて…。親娘の受憎と葛藤を克明に描き、はじめて「老い」の内面に迫ると評価された長編記録小説。
真吾、レミー、キリー、ブンドル、カットナル、ケルナグール、おなじみゴーショーグン・チーム6人が着いたところは、今度は15世紀のイタリアはフィレンツェの郊外だった。彼らが出現したとたん、そこでは砲弾が飛びかっていた。勝手もわからず襲われていた乙女を助ける6人。彼女の名はイザベルといい、ルネッサンス期のフィレンツェを支配した“メディチ家”につながるものだという。イザベルに護衛隊として雇われた6人は“花のフィレンツェ”へ向かう。彼らはそこでルネッサンスの美術品をめぐる陰謀へと巻き込まれていく。待望のゴーショーグン・シリーズ第8弾。
めくるめくような紺碧の内海と熱砂の大地に、国は滅んだ。その国の名は、リディア。アリオスの亡き母セミラミスの祖国であった。竪琴弾きのアリオスは、若き日々を、孤島レスポスで育った後、親友ピッタコスの事件が起きたため娼婦ロドピスとともに、旧リディアの大地へ航ってゆく。そこでアリオスの見たものは、母セミラミスの戦いぬいた戦乱の記憶だった。ヘロドトスの「歴史」がいま、時空を超えて、俊英・秋月達郎の剛筆により絢爛とここに甦る。
田園都市の病院長として精一杯生きて来た74年の足跡をありのまま綴る。大正、昭和、平成をリリカルに追憶。