実沙の父のパーティー会場で、浩太郎は編入生のイリヤに会う。イリヤは、ある研究のため、浩太郎たちとチームを組むようになる。浩太郎たちの住む世界は、ドームに抱まれていて、その外は大気汚染が激しい。大気汚染を浄化するか、それとも種を変えて、汚染された世界に適応できるようにするかーー研究内容は、そういうことだった。イリヤが加わり、研究は、はかどるようにみえたが……。
F1戦闘機でソ連空母に突入した航空自衛隊将校佐田康彦は戦術核の爆風を浴び意識を失った。気づくと彼は日本神話の須佐之男命となって八岐の大〓(おろち)に立ち向うが、再び意識混濁に襲われる。目ざめるとギリシャ神話のペルセウスに姿を変え悪神と戦うことになっていた…。次々に東西の神話世界を遍歴し、神々に戦いを挑む佐田の周りに陰謀が渦巻く。神々は人類に何を企むのか!?壮大なスケールの冒険SF長編。
本書で私は、1930年代におけるソ連邦の活動のもう一つの領域、すなわち共産主義インターナショナル(コミンテルン)の仕事を究明する。これには、コミンテルンとソ連邦の外務省(外務人民委員部)との間の、またコミンテルンと各国共産党との間の相互作用の検討が含まれる。これらの題材のいずれも、これまでこの主題に関する文献においては、十分扱われてこなかった。1935年の第7回大会は、コミンテルンをソ連邦の政策とイデオロギーの傍観者の地位へと追いやった長い過程の絶頂を画したのであり、本書もそこで終わっている。
太陽(ルイ14世)に憧れながら月光(狂気)に冒され、オーストリア皇妃を慕いつつも美しい青年の肉体に惑い、中世の夢想に耽る一方で19世紀末の政治的現実に倦む、バイエルンの青年君主ルートヴィヒ2世。壮大なワーグナーと絢爛たる城に暗い情熱を傾け、夢の王国と運命をともにした美貌の王の劇的生涯とその謎の最期。
ニーチェ全集の決定版として読書界待望の西独グロイター版からの完全邦訳。若い読者のニーチェ体験はこの全集に始まり、今後のわが国におけるニーチェ研究はこの礎石の上に築かれる。第1期につづいて、第2期全12巻を完璧な邦訳陣で贈る。