井上孫四郎は、将来を有望視される南町奉行所の風烈廻り与力だったが、父親との反目からお役儀返上し、しがない浪人の身となった。貧乏ゆえの金欲しさで町のご隠居の愛犬捜しを引き受けた孫四郎だったが、ある日「お父ちゃんが迷子になった」と言い張る少年に出会う。孫四郎はその父親を必死に捜し出そうとするが、少年親子には並々ならぬ曰く因縁があった…。愛妻や仲間たちの助けを得ながら、はぐれ与力・孫四郎が人情の町、江戸を駆け回る。
元与力、井上孫四郎は、新たに始めた捜し屋稼業がようやく軌道に乗り始め、ひと息ついたところ。そんな孫四郎夫婦に舞い込んできたのは、七人の捨て子の親探しと世話の依頼だった。育ち盛りの子どもたちの底なしの食欲に圧倒される孫四郎と妻のお福。だが、孫四郎は捜し屋稼業で江戸の闇に足を踏み入れた結果、人身売買であくどく儲ける極悪人に命を狙われるようになっていた。預かった子どもたちのために買い出しに出た孫四郎を尾行する不審な人影が!?書下ろし時代小説。
2007年に結成45周年を迎えた老舗ヴォーカル・グループ、ロス・インディオスの2008年2月発表のアルバム。「別れても好きな人」「知りすぎたのね」といったヒット曲満載のディスクと、新録曲やカラオケが収録されたディスクの2枚組作品だ。
人気TVアニメ『あまつき』のオリジナル・サウンドトラック。夢と現実が交錯するような幻想的かつ妖艶なアニメ本編の世界観を、ピアノを中心とした多彩なサウンドで描き出している。
往年のムード歌謡コーラス・シーンを牽引したグループのコンピ盤。各グループのリード・ヴォーカル、松平直樹、森聖二、棚橋静雄、三條正人による“松森棚三”による「涙を残して」「愛の旅立ち」まで収録。年齢からして歌声の衰えは隠せないが、歌謡コーラスならではの雰囲気を醸している。
’70年代というたそがれ時代に、少女たちが『りぼん』のふろくに託した“乙女ちっく”な夢。’80年代は〈ふろく〉が〈商品〉へと進化し、〈現実〉が少女の〈夢〉に寄り添った時代だった。〈物語〉と〈商品〉の間に成立した〈ふろく〉を通して、〈消費社会〉誕生の光景を描く、書き下ろし評論。