本書の構成は三つの部分に大別できる。第一部は通常の情報理論の解説に当てられ、第二部は統計熱力学に相当する部分であり、これらは次の第三部の伏線をなしている。第三部は本書の最も独創的な部分で、情報と物理学の関係がきわめて多くの興味ある実例と共に述べられている。この第三部こそ本書の主目標であり、学術書としての最大の価値がこの部分にあることはもちろんのことであるが、第一、第二部も、ともに独立に取出しても、初学者に対する情報理論の啓蒙的役割は十分に果している。
符号化の原理、通信路容量の議論/熱力学の概要/情報の負エントロピー原理…情報理論の基礎と応用、物理学との関係を論じる。
本書は、統計力学の専門書として、幅広い近年における研究の成果の中で、多体問題の手法を中心にまとめたものである。第1章では、ギブスの確率集団理論について、古典統計力学と量子統計力学の立場から概説し、経路積分法について説明を加えた。第2章では、量子統計力学における場の理論の方法を用いたいろいろな手法について、相関関数の立場から整理して解説した。第3章は、非平衡統計力学を取り上げ、ボルツマン方程式の説明と、線形応答理論について解説した。第4章は、20世紀後半になって著しい進展を見せた相転移現象を扱う理論について詳説した。なかでも、低次元系の相転移について節を設けて論じた。第5章では、乱れた系に対する統計力学について概説している。
わが国におけるラジオ波治療の導入は、実は当初外科手術における電気メスの一種として認可され、直ちに開腹下の肝細胞癌治療として保険収載された。現在の経皮的治療の治験進捗状況から考えると驚くほど素早い出来事であるが、このことは経皮的なラジオ波治療を黎明期から開始した先生方にもあまり知られてはいなかった。本書はこのような背景のもとに、これから急速に普及するであろう本法の臨床の場において実践的に役立つマニュアル本もしくは必要な方略を網羅した教則本として企画したものである。
康治本傷寒論全六十五条を、四つのステップに分けて解説。
戦後日本の高度成長への道を拓いたエネルギー革命の歴史的意義を、戦前期から1960年に至る長期的視野で位置づけ直し、資源制約に対応した経済社会の形成過程を示す。戦後経済史・環境史の理解に新たな扉を開く画期的成果。
相対性理論、熱力学および古典統計力学について、理論体系のそれぞれの特徴を抽出し、しかも新しい視点を与える。たとえば相対性理論は古典物理学を統一する枠組みとして明確に示す。最後に古典物理学的世界像とは何かを呈示する。
iPS細胞、ヒッグス粒子の発見など、最新の情報を盛り込んだ待望の四訂版!小学3年以降で習う漢字にはすべてふりがな付きなので、小学生でもどんどん学べる!オールカラー化でもっと楽しく分かりやすく!本の軽量化でもっと扱いやすく!中学理科を中心に、小学3年から高校1年の学習内容まで網羅した、理科学習の決定版!
LNGは地球環境に優しい主要なエネルギー資源であり、その重要度は増すばかりである。SOx排出削減に有利なLNG燃料船も出現しており、小型LNGタンクの取り扱い技術が求められている。一方、水素はクリーンさ、発電効率の高さ、用途の広さなどから、これからのエネルギー源として開発がなされている。しかしLNGよりも低温であり、液体水素LH2の大量輸送には更に高度な技術が必要とされる。本書はこうした現況を背景に、タンクシステムならびに超低温液化ガスを流体として捉えた際の具体的な技術課題を、CFDの手法を中心に実務上の参考となるような多くの図や数式を駆使して、タンク型式ごとに詳しく、かつ、わかりやすく解説する。造船・運航をはじめLNG・LH2に携わる関係者ならびに研究者にとって、欠かせない一冊。
Windows版、Netscape/ejの機能をフル活用する。やりたいことがひと目でわかるリファレンス形式。
本書は、基礎編で熱分析の原理、特徴、限界への理解を深め、応用編でさまざまな分野における多様な応用の実例から熱分析を自在に使いこなす力をつけ、他の分野における応用例からも新たな可能性の示唆が得られるよう配慮されている。