熱力学は古典物理学の一つして既に確立したものであるが、物理化学の教育において欠くことのできない地位を占めている。その理由の一つは、熱力学において確立されたエネルギー概念は、現在の自然科学の基本概念の一つであり、その文脈において化学の理論も形づくられているからである。エネルギー概念の正しい理解なしに、現在の化学の理論体系を知ることはできない。
本書は理工系大学、高専などの学生が、その専門コースを開始する以前に、または専門コースの一部において使用する教科書、あるいは参考書として書かれたものである。内容は、“物理学”という精密科学における“実験”の役割について、および“物理量”の決定という作業がどのような原理で行われるかについて、これらを理解し修得することに重点がおかれている。
本書は、工作機械について、その要素(構造系、駆動系)と制御(電気駆動、数値制御、自動化システムなど)を重点として、その基礎的な事項を取り上げ概説したものである。
本書の執筆に際しては、伝熱工学を初めて学ぶ大学・高専の学生諸君と若い技術者を対象に、伝熱工学の要点を簡潔にまとめたが、単なる数式の展開や複雑な解法をら列することは避け、極力、伝熱現象の物理を理解して貰えるよう、記述に工夫をこらした。
本書は、物理学の基礎として「波動」「光」「熱」の分野を解説した入門書である。読者としては、大学1・2年、短大、高専などで、力学、電磁気学の初等的な部分をすでに学んだか、あるいは現在学んでいる学生を対象にしている。本書は、これらの学生諸君に、「波動」「光」「熱」についての基礎的なことを理解してもらい、さらに、ミクロな世界の物理学である量子力学や統計力学へ進む橋渡しをする。