ぼくは十三歳。小さな町の中学校に通っている。一昨年、母さんが死んだ。友達はいない。作る気もない。だけど、恋をしてしまった。三つ年上の、とびきりの美少女に。ぼくの周囲では、陰惨な事件が次々に起きる。まず自宅で親友が殺され、中学校の校内ではさらに奇怪な殺人事件が。そしてぼくは、自分が恋している相手が、神のような推理力をもつ名探偵であることを知ったのだった。でも…。緻密に練られた本格の野心作にして、鮮烈なる青春ミステリー。堂々の開幕。
龍が舞う、鳳凰が飛ぶ、あらゆる間隙が文様で埋め尽くされた空間の中を。異民族である清朝は無の空間を恐怖し、あらゆる空間を箱で組み立て吉祥文様で埋め尽くし彩色した。礼の秩序を重んじた儒教的空間秩序と、自然と和し「気」の流れを重んじる道教的空間秩序が重層的に織りなす「中華文化」は、ひとびとの行動、作法、空間の創造、インテリアなどすべてに影響を及ぼす。「中華=世界の中心」という強靱な文化体系はやがて各地に伝播し変容し独自のスタイルを生み出すが…。東アジアを覆いつくした「中華中毒」という病の諸相を読み解く力作。大平正芳賞受賞作、図版多数。
信念を曲げぬ一徹者、人の意表を突く策略家、天衣無縫の茶人、女たちのためなら出費をいとわぬ陽気なドンファンー。既成の権威を向こうに回し、明治・大正・昭和の激動期を駆け抜けた松永安左エ門の鮮烈人生を丹念に描く傑作。
アボガドロの分子説、メンデルの遺伝の法則、ウェゲナーの大陸移動説、ガロアの群論…。公表時、不幸にも大発見をまったく評価されなかった研究社10人の生涯を、その時代背景や人間関係をもとに詳細に描き出す。
プルトニウム燃料1個で…標準家庭4カ月分の電力がまかなえる。プルトニウムを取り出す施設が青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場である。その施設が完成期を迎えつつあるときに、突然「待った」がかかったー日本の原子力発電を根底からゆさぶるような怪文書が出た理由を明らかにすべく、著者は専門家に話を聞いて回った!日本を騒がせている核燃料サイクル問題の核心と本質を問いただす!中曽根康弘、殿塚猷一、有馬朗人、竹村健一、加納時男、与謝野馨、各氏との対談を収録。
クラシックサイエンス=ニュートン物理学の世界をアリスが楽しくナビゲート。知っているようで知らない、“身近な不思議”を科学する本。
東大入試問題がラクラク解ける。
重要項目を「法則」として解説。最初に学科科目の系統図を示し、気象学・気象(予報)技術および気象業務関連の法令の構成を示した。各「法則」は、この系統図や構成要素図の座標上での位置の相互関係を保ちながら、学科の試験科目順に並べられている。
本書では、すでに「1人起業」としてスタートしている方、これからスタートを準備している方など何人かの実例を仮名で紹介し、第2部の実践編では、実際に「起業した場合の年収目標」の目安として、300万円からメニューを提示してあります。
作品番号が与えられたベートーヴェンのピアノ曲すべてを演奏した98〜99年の演奏会シリーズはライヴ録音もされたが、その中から有名曲をチョイス。ロマンティックな語り口は彼の真骨頂。冴え渡る感性と高度な集中力によって、迫力のある熱い演奏となった。
数式が明かす宇宙の豊かな秘密。万有引力、マクスウェル方程式から、相対性理論、超弦理論まで、明快にして美しくもある方程式の数々-。それは、自然界の仕組み・法則を解明しようとした知性の結晶に他ならない。無機的と見られがちな数式に潜む豊かで深遠な宇宙の法則を、エピソードをまじえて簡潔に語る、早わかり現代物理学入門。
旧華族という名家の息子・倉橋珠貴は、破産寸前の実家の窮状を知り、倉橋家のお抱え医師である成清に金を用立てるよう尊大に言い放ってしまう。そうすることが、主に仕えるもののつとめと思ったからだ。あっさりそれを了承した成清だが、援助の条件として彼が提示したのは、珠貴を所有することでー。主従関係が逆転するとき、ふたりの未来に待ち受けているのは。
豊富な図とイラストでわかりやすく構成!出題傾向を徹底分析して、学習のポイントをしっかり解説!学習のポイント+練習問題で確実に実力がつく。