本書は、化学熱力学と反応速度論を中心にして、物理化学の基礎原理と、その金属化学への応用を解説したものである。
本書の特色はつぎの諸点にある。微小時間内において、要素やシステムに流入および流出するエネルギーの平衡とか、物質の平衡という数学モデルの出発点を考究し、微分方程式や偏微分方程式によって数学モデルを表現できる基本原理を示し、対象は広く考え、力学、電気・磁気、熱、流体、化学反応などの工学上の基礎的原理を念頭におき、その際、変数やパラメータの内容をSI単位を用いて表すと、数式の物理的意味が対象の種々の分野を超越してただちに理解できることを示す。
物理の法則につきものの「定数」は、その発見と探究の過程で、さまざまな新しい知見を物理の世界にもたらした。本書では、物理を学ぶときによくでてくる12の物理定数をとりあげて、それぞれの定数が最初にどのようにして生まれてきたか、代表的測定実験はどんなものがあって、現在の状況はどうなっているのかなど、定数にまつわる話を試みている。
本書は、建築物をとりまく自然環境と都市環境に関する基本的な要素と、その中で快適な室内環境をつくりだすために必要な方法をわかりやすく解説している。
電池を科学の目で見るとなにが見えてくるだろうか。また、先進技術は電池をどう進化させているか。乾電池から最新のイオン電池まで電池の秘密が見えてくる。
“理解する”熱力学から“使える”熱力学へ。多彩な応用問題につながる基本的良問のみを厳選。その解答にいたる道筋を懇切丁寧に(自分の手で計算する必要がないほどに)説明する。画期的な“読む”演習書。
化学系プラントを構成する主要装置・機器の図解事典。最新の化学装置・機器の傾向と特徴を解説。プラントの設計・建設、運転、保守の実務を解説。装置・機器の選定のポイントを解説。化学装置・機器の製造メーカリストを収録。
本書は、人工腎臓・人工肺その他の非機械的な人工臓器の性能評価や設計に対する工学的な考え方とそれに基づく計算法を、技術者にも、医学関係者にも分かるように、平易に解説した。また、工学系の読者のためには必要な生理学の常識についても述べている。
本書は熱供給事業の計画から運転までの業務を通して、各段階における技術的な説明と問題点、改善すべきポイントおよび反省すべき点などを整理し、今後の指針とすべき方向を模索していくための資料としてまとめたものである。
熱力学の第二法則はすばらしい。そしてまた不思議な法則である。生物科学や社会科学などでもっとも引用されることが多い物理法則でもある。それはいわゆる“時間の向き”や“宇宙の終末”にも関係するし、分析的で還元的と思われがちな科学のなかにも大きくちがった立場があることを示している。本書では巨視的な熱力学にとどまらずに、原子論的な知識も活用しながら統計熱力学に近い立場で熱現象を扱う。
本書は1981〜1997年度化学系大学院の入試問題のうち物理化学に関するものを集めて解答を付けたものである。大学院入試の現実が色濃く反映されたものになっており、“大学院に入学して研究室で実験研究を行う学生諸君には是非ともこれだけは習得しておいてもらいたい。”という出題者の要望も知ることができる。