本書は機械製作のための数ある加工法の中の除去加工について概説したものである。
本書は1981〜1997年度化学系大学院の入試問題のうち物理化学に関するものを集めて解答を付けたものである。大学院入試の現実が色濃く反映されたものになっており、“大学院に入学して研究室で実験研究を行う学生諸君には是非ともこれだけは習得しておいてもらいたい。”という出題者の要望も知ることができる。
本書ではすでに一応確立された熱平衡系近傍の非平衡統計力学について述べるだけでなく、現在発展しつつある、熱平衡状態からはるかに離れた状態での非平衡系の統計力学への序論も含めている。非平衡系に特有な概念を平易に説明するためにできるだけ基本的な事柄についてまとめ、考え方の枠組みを中心にして解説している。
本書では、太陽熱でお湯が沸く仕組みと、製作上の工夫点にポイントを絞り、個々の説明では写真やイラストを多用して、できるだけ分かりやすく解説しています。
本書は「乱流のクロージャ問題」を解析するために必要な手法をわかりやすく紹介することによって、初心者が乱流を学ぶときに最初に直面する「クロージャ問題」を解決することを目指している。
熱力学・統計力学が物理学、いやもっと広く多くの分野の基礎に占める役割の重要さは、今も全く変っていないと考えられる。学問の進展に合わせての改訂はもとより必要であるが基本的なところでの理解、習熟を目的とする本書ではそれはあまり強く要求されない。一方、度重なる増刷のために原版の歪みも限界に近いので、今回、組方の刷新、活字の大きさの調整などを主として修訂版が刊行されることになった。僅かながら残っていた誤りの訂正はもとより、全体を再検討し、記述が荒削り過ぎたところ、読みやすさに対する配慮が足りなかった点などの修正を行った。
大学初年度の自然科学系学生を対象として書かれた基礎化学に関する教科書または参考書。
著者は大学院の講義で、非平衡統計力学の研究の流れを紹介している。今回、この講義ノートの中から取扱うテーマを厳選し、その上で大幅に説明を加筆した。そして、学部学生を対象にした半期の講義用の教科書として出版する。本書の内容を一言でいうならば「力学法則から揺動散逸定理まで」ということになる。
本書では、自己相似解とよばれる特殊解を通じて、主として拡散型非線形偏微分方程式の解の挙動を調べる方法を紹介する。とくにNavier-Stokes(ナヴィエ・ストークス)方程式をはじめ、各種の現象を記述する方程式を例に解説する。この方法は繰りこみ群的方法の一種とも解釈されるもので、非線形偏微分方程式の漸近解析において、近年強力な手法となってきている。漸近解析の形式的側面は、応用分野で広く用いられているが、本書はその数学的側面を厳密に述べることを目的とした。自己相似解とはおおざっぱにいうと、方程式を変えないスケール変換に対して、不変な解のことをいう。本書は、自己相似解が、一般の解のある典型的挙動を、漸近的に近似していることの数学的証明を、代表的な方程式について与えることを目指している。
金属材料、半導体材料、セラミックス材料を問わず、材料の多くは結晶性の固体からなっている。そして、結晶の力学的性質を支配する最も重要な結晶欠陥が転位である。転位を知ることなくして、材料の力学的性質を理解することはできない。本書は、大学の2、3年生の講義にも使える、基礎的な部分から始めて、内容を容易かつ系統的に理解できる教科書である。
教科書では、免疫なんてむずかしいという視点から一度も正面からこの教材を取り上げてきませんでした。私たちは「病気やケガとたたかう体」は小学生にも十分教えられると考えたのでした。本書に収められている一連の内容は、そのことを証明しているといえるでしょう。本書から、子どもの認識に丁寧に働きかけ、人間的な生き方に突き刺さっていくような実践的模索の姿勢と、教師としての思想(願い)をこそ学んでもらいたいと思っています。
本書は著者らが1963年から1994年にかけて、九州大学工学部冶金学科および鉄鋼冶金学科さらには材料工学科の2ないし3年生に、金属物性論、固体物性学として講義してきた内容の前半部分を「金属物性学の基礎はじめて学ぶ人のために」として、一学期(半年)用にまとめたものである。近年採用されつつあるセメスター制を意識する。
本シリーズでは、現代の自然科学や科学技術の基礎を支えている物理学の基本事項をやさしく解説する。特に、基本概念の理解や考え方の説明に重点を置いた。
本書は、新しい構想にもとづく現代的な熱力学のテキスト・参考書である。熱力学をできるかぎり見通しよくかつ論理的に理解することを目指し、伝統的な方法とは異なるアプローチをとる。すなわち、マクロな仕事を主役にする操作的な視点から熱力学全体をとらえ、等温での操作(第二法則)と断熱下での操作(第一法則)をそれぞれ議論したあと、両者を統一する枠組をさがすことで、自然に熱力学の全体像に到達する。理解が困難といわれるエントロピーについても、「エントロピー原理」を中心に明解で生き生きとした位置づけを行なっている。初学者はもとより、すでに熱力学を学んだ読者にも深い理解が得られる最適な書である。
本書は、全国の大学の化学工学系教育の実態、企業におけるコンピュータ知識のニーズについての調査結果をもとに、最も広く望まれている「化学工学に直結したコンピュータ教育の演習・問題集」を提供することを目的に、化学工学会が総力をあげて企画・編集されたものである。すなわち、「化学工学に直接関連する諸問題を対象にしながら、各種の数値計算におけるプログラミングの熟達をはかる」ことにより「単なる数値計算の域を脱して、直接、化学工学の主要な分野の問題を解く」ことを意図して書かれている。各章の例題は、化学工学の基礎として代表的なものが選ばれており、そこで理論および使用する基礎的な数式の説明をする。それからFortran、C言語を用いてプログラムを作成し結果を表示する形式で書かれている。また、そのプログラムの内容が何を実行するのかが一目でわかるように適宜コメントが付けられている。
東京国立博物館保管の印籠・根付は、他にない特色をもった、まことに貴重なコレクションである。これをできるだけ多くの方々に鑑賞していただけるよう、平成2年(1990)以来、本館の第16室に専用の展示ケースを設けて陳列をおこなってきた。ただ、一度に陳列できる作品の数は限られており、全貌を知るには不都合だという指摘が、海外の研究者からもなされているところであった。今回、全作品を網羅した本図版目録の刊行によって、それらの声に応えることができるようになった。