(承前) 子どものころは父に連れられてよくきのこ採りに行っていました。近所の子たちもいっしょに、きのこのシロさながらまとめてごっそり連れて行くような豪快な人でした。その中の一人であるYくんの思い出がとくに鮮やかです。彼は3つ年上だったのですが、下山途中にある池でヤマカガシを発見するなり猿みたいに俊敏に走り出し、しっぽを引っつかむと頭上でぐるぐる回してわははと声高に笑い、池の真ん中へ矢のように放り投げていました。秋の紅葉をまとったような配色のヤマカガシは夕方の光を全身に受けてきらきら輝き、そのまま池にぽちょんと落ちると、何事もなかったようにするする泳いで消えていきました。自分は4歳くらいのときにイナゴ採りに夢中になってしまってふと気づくとヘビの群れの真ん中にいたという恐怖の記憶のため、ヤマカガシなど絶対に触れることはできない性質なので(というかヤマカガシは実は毒ヘビだったと近年発覚したので接触をおすすめしません)、Yくんすげー! と尊崇の念を禁じ得ませんでした。あれ、きのこの話と関係ないじゃん。ま、いいか。元気してるかなYくん。ところで、昨夜の投稿の最後、「もう少し若かったら」は、自分がもう少し若かったら、という意味です。きのこの精か化身かちょっと判別しかねる彼女は自分より年上かな、おそらくYくんと同じくらいの年齢と推測しますが、お互い若いころに出会っていたら二人できのこ摂りに夢中になってしまってクマにでもばったりしていたのかもなあ、と、きのこそばを堪能しながらぼんやり想像した次第です。あらクマさん、おひとつどーぞ。あら、ありがとね上位概念さん、そちらの人間はおいしそうだからいただいちゃうわね、がぶりんちょ。なんつって。
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