瀬に浮かれ酔う人叱るや黒電話あの日のように地の底から鳴る
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Tips:横着して自分に楽な書き方をすると、第三者には「何について」言っているのか分かりにくい文章になるよ。
短歌のことを語る
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乱暴な風に戯るスカートや花咲く裾野は誰ぞ踏ましむ
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飯を炊く女の朝は掌に産みしキューブ放ちて神の眼盗む
短歌のことを語る
春水面ゆるき流れに言の葉の舟浮かぶるもきみは遠くて
短歌のことを語る
フライパン温もり冷まさず行く子らの残りラスクに歯を立てている
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梅春の花咲き競う石畳ブーツの足は裏道をゆく
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子の真幸念ず眼にさえ見えぬ種子孕む春なりはらはら雨なり
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誰よりも春を先取るキャベツらはみどりの風をチュチュに孕ませ
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ガラス張り工場にはレゴ5体ありエゴの産むレゴレゴが産む美酒
短歌のことを語る
木も道も屋根もましろき絵に独り万年塀の彩(いろ)ぞせつなき
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親指と人差し指のファインダー月の残したパステルの粉
短歌のことを語る
詠み人の今宵幾千かかるやと網のなかから月想ふなり
短歌のことを語る
触れねども在りと思えばうつくしき人も月も離れてはこそ
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手に提げし5kgの米に息を吐く渡り廊下にまんまんと月
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交わらぬ二本線を引きながらキミという字を消す金曜日
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春待てず玉と堕ちぬる花椿ふたたび人世の足元に咲く
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ポリアンナここはナポリか日暮里かいつかはオレもガッポリしっぽり
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まだ狩りもさかりもしらぬ雄猫や恋猫よりもかりかり欲しがり
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小手毬の花も染まりしマリンブルーあまりに青き君のサマリー
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節くれた指が拡げしミウラ折り戻せない翅冬を越しけり