食器の片付けるところをいつの間にか微妙に変える。
「なんでまな板ここに吊るしてるの」
「わからん。偶然とのコラボレーション」
あなたが物を片付けられない理由がここにある。
お話しするにはログインしてください。
食器の片付けるところをいつの間にか微妙に変える。
「なんでまな板ここに吊るしてるの」
「わからん。偶然とのコラボレーション」
あなたが物を片付けられない理由がここにある。
「恋人がいる人に近づき、私物や自宅に自分の痕跡をわざと残し、恋人と険悪な雰囲気にさせて別れさせていた」
という女優の話をあれこれ読み、こんな人物が身近に現れたらどうするか聞いてきた妻に。
「まあ、ちょっと想像できないかもしれないけど、拉致って山奥に吊るして帰ってくるよ」
静かな声だった。
「ぼくにこどもがいたならー
おしえてあげたいことがあるー
あらしはー きっとすぎるーー」
ガミガミ言っていた妻が普通に話し始めた直後に作った歌。
「麻雀するから遅くなるので駅まで迎えに行けない」
「食事は?」
「なんとかする」
あら、そう。
ということで仕事を終えた妻は外で食事を済ませ、少し遠い駅から21時過ぎにとぼとぼ帰ってきた。
今日は寝不足で一日眠かったから早く寝ましょう。
お風呂から上がってお茶の支度をし、お湯が沸いたところに、食事抜きで帰ってきた。
23時だった。
えへ!じゃねえよ。
「星占いを桃井かおりに習えばいいじゃん」
「桃井かおりになんで星占い習うのよ」
「本たくさん書いてるでしょ?」
はてダユーザー石井ゆかりさんの話であった。
「石井桃子と桃井かおりと石井ゆかりさん、別人だからね」
「俺にとってはその界隈は同じなんだよ」
むしろ接点ないだろう。
「あ、『あたし、女優なの』って言う人の本だ」
「石井桃子さんは女優じゃありません。誰の話してるの」
有吉行弘が物まねした桃井かおりのことであった。
「『お猿の駕籠屋』ってなんで駕籠なんか乗ってるんだろう。猿なんだから樹を飛び移ればいいのに」
「うーむ」
「それも『日暮れの山道 遠い道』だよ。駕籠に乗るより走ればいいのに」
「猿の皮を剥いでなめしてあるのかもな」
「え」
「そして願い事をすると恐ろしい目に遭う」
「猿夢」と「猿手」のセットみたいなやつか。
今日知り合った方の話を楽しげにする妻。
「それでお友達になりたいなって思ったの」
「そうか。もしその人がはてこを悲しませたら俺は徹底的に復讐する」
「え」
「刃物で刺す」
「刺しても仕方がないんじゃない?」
「そうか。じゃあ階段から落とす」
「え」
過剰保護。
「ねえ、前のトラック『幸せを運びます』だって」
「強奪するか・・・。
『おい、停まれ。ここを開けろ』
『何をする、やめろ!』
『あ!これは!!』
さて、何が入っていたでしょう。心理テストです」
小芝居から問いかけへの変化が際立っていた。
不埒な犯罪に憤る妻。
「ああいうことする人、許せない。死ねばいいとって思っちゃうけど、」
「死ねばいい。死ね」
「でも死んでも仕方がないでしょう?もっと何か社会の役に立つようなことになってほしい」
「石鹸になる」
えっ
「では、痩せる秘訣を教えてあげます」
「うん」
「まず、一日中考え事をします」
「わかった、もういい。」
「もういいの?」
「どうしたら考えないで済むか、一日中考えて暮らしてるのに」
おお、報奨金制度を失った哀れな資格取得マニアよ。
生まれて初めて体脂肪率が26%を超え、肥満領域に入った。
「太る秘訣を教えてください」
「うん、いいよ。『もー甘い物喰わなきゃやってらんないな』って時に、あ、基本は一日中車移動ね。そういうときにハーゲンダッツのアイスを買って食べること」
だいぶ投資していた模様。
「わたしなんでこんなに身体固いんだろう」
「才能、才能」
そうか。
「ありがとうございました」
「いいってことよ」
「また、お越しください」
「ああ。気が向いたらな」
駐車場の機械によく横柄な態度を取っている。
このところすっごく出来のいいハイクに載せられない悪い冗談ばかり言っている。
運転しながら「クワイ河マーチ」の替え歌の替え歌を歌っている。
「サル それは チンパンジー
神 それは チンパンジー」
あ?
「ああ!そうか!」
「なに」
「サル それはチンパンジー アイ それはチンパンジー つまり神は愛だったんだ!」
チンパンジーじゃないんだ?
「ヨーグルトは全部食べてや、時計の針のキットがあろうが、あれを箱に仕込むったい。
外から見えるようにつける方法と、蓋を開けたとき見えるように仕込む方法と二種類あるな」
ブルガリの時計を作る方法。
「全米さんっていう人がいるんだな。邦画は、まず見せてもらえない」
泣いたり震撼したりしている映画界の重要人物、全米。
「今日シンナー使う仕事やってな」
「あらー、たいへんだったね」
「なるだけ吸わんようにしとったけど、コンビニでトイレ借りたら足がなんかむずむずするんよ」
「うん」
「それで『こりゃなんかの、シンナーで感覚おかしくなるっちゅーけど、それかの』って思っとったんやけど、おさまらんで、ズボンの上から足をパンパンと叩いたんよ」
「はぁ」
「そしたらこんっな大きな、ゴキブリがよ、裾から出てきてカサカサカサってどっかに消えて行った」
「ひいいいいいいいいっ!」
「あはははははは!」
「なにそれなにそれ」
「はぁでもわしゃしあわせじゃの。家に帰ったら話せる家族がおるもんな。
一人やったら帰って黙って思い出してそれだけやもんな。こうして笑ってもらうこともないしな」
ハイクに書けるネタも一人分だもんな。