初恋のごとき軽さよ雛あられ
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俳句のことを語る
俳句のことを語る
棄てらるる家を去る日や雛祭り
俳句のことを語る
海朧竜の霧笛と鳴き交はす
*萩尾望都(レイ・ブラッドベリ)「霧笛」
俳句のことを語る
犬は尾を弾ませてゆく梅の坂
俳句のことを語る
腰伸びぬまま歩きけり二月尽
俳句のことを語る
のら猫を飛びのかしたり落ち椿
俳句のことを語る
薔薇の葉を玩びをる老女かな
俳句のことを語る
春寒し薬缶湯気立つままにおく
俳句のことを語る
紅つばき小さき自転車かごの中
俳句のことを語る
ぶらんこの一人ごちるを聴いてゐる
俳句のことを語る
亀鳴きて幽霊を見る昼の月
俳句のことを語る
巨木なる椿赤々枝垂れけり
俳句のことを語る
春寒し打ち明け話の喫茶店
俳句のことを語る
梅東風や機影の融けてゆくばかり
俳句のことを語る
春嵐鳩の雄々しく流され来
俳句のことを語る
靴ひもを結うその先や草萌える
俳句のことを語る
春嵐薮雀なほ薮の奥
俳句のことを語る
憂鬱を散らすあてなし花粉症
俳句のことを語る
荒東風や鉛の色を含みたる
俳句のことを語る
東風吹きて砂の味する夜明けかな