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俳句のことを語る

インバネス青年白くかしこまり

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寒禽の羽根の重なり影深し

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狐火といふ恋愛を飼ひ殺す

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鳰一羽水面を乱し消ゆ

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松過ぎてシティポップの喫茶店

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井戸ポンプ嘶くやうに寒の水

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頬かむりより湯気たちぬ浜の市

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大鷹野蒔絵のごとく鈴の音

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初写真築地の寿司を求め来て

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振り袖の膝へ舞ひ散る歌留多かな

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人混みに濁りて冬の日差しかな

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腕(かいな)一閃車椅子トラックを駆く 

*無季

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自転車の鍵探す間の寒さかな

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空き部屋の硝子の歪み冬日差す

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福笹がバックパッカーの背に背に背に

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坂道をくだりてのぼる冬日かな

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冬日さす午後の踊り場猫丸く

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鳥追ひて烏冬日に入りて消ゆ

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街灯にLEDの寒さかな

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山肌は落葉の数の冬日燦