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魏志倭人伝のことを語る

…「有男弟佐治国」について。ここを「男弟有り、佐けて国を治む」と読み下し、「卑弥呼は象徴的王者として祭祀だけを行っており、男弟が実権を握り政治を行っていた」と解説する本が多い。しかしこの文の上では「治国」の主権者は卑弥呼であって、匿名の男弟氏はあくまで補佐役と読める。

有名な稲荷山の鉄剣銘に「左治天下」という句が有るが、ここで「治天下」の主体は「ワカタケル大王」であって、鉄剣を作らせた「ヲワケ臣」は「左(補佐)」していただけである。倭人伝の「佐治国」も同じに読むべきだ。

後世的な男尊女卑観、「政治は男のもの」であり「女性がそれほど偉大な王であったはずがない」という思い込みで古代を歪めてはいけない。