母親をがんで亡くしていて、その必要性は正直今はないのだけどがんの新薬が出ればどんなものかはいちおうチェックはしています。
家族としてしんどかったのは抗がん剤の副作用で、制吐剤で吐き気はコントロールはできるのですが味覚がちょっとずつ変化してゆくもので、以前食べたものがおいしくなくなる、ということがけっこうありました。食べれない、というのは本人もしんどいはずなのですが、家族もけっこうしんどいです。かといって食べてもらわないと困るので食べれそうなものを探し、よく食べていたのが桃であったりリンゴであったり洋梨であったりで、大丸やピーコックで金に糸目をつけないでほんとによく買っていました。
最後の最後は抗がん剤が効かなくなり脳転移があって母は私が誰だかわからなくなっていたものの毎日必ず調達した洋梨や桃を勤務先からそう遠くない緩和病棟内のキッチンですりおろしスプーンでそれを食べさせていて、食べると満足気であったので、子としての役務はちょっとでも果たせたのではないかなあ、という気はしていますっておのれの話はともかく。
市川海老蔵丈の奥さんががんであることを知り、経験則で今の状況がなんとなくの見当はつくのですが、本人が闘病を積極的に明らかにするわけでないのならば、家族のためにもそっとしておいてあげといたほうがいいのではないかなあ、ってのを報道の自由を尊重したいものの、ちょっと思っちまいました。
自分(id:gustav5)のことを語る
