コンビニという業態を根付かせた、というのと同時に、POSのシステムを入れて、売り場から売れない商品を排除して、売れる商品で売り場を埋め尽くす、という発想、および商品の発注数量などを単品単位で仮説を立て、実際の販売結果で検証を行い、仮説の見直しを行うという単品管理の概念を持ち込んで、それを愚直なまでに実行させた手腕、という点で鈴木会長はおそらく歴史に残ることではあると思う。
ただその一方で、セブンやヨーカドーが魅力的な店になったか、というとかなり怪しい。便利な店ではあって、それは誰もが認めることではあるけど、なにを生み出したか、というとやはり「便利な店」ということでしかない。セブンの業績はともかくとして、ヨーカドーの業績が苦しいのはそこにおいてある商品が競合の他店、それがユニクロであったりしまむらであったり青山であったりラルズであったりマルエツであったりするんだけど、くらべられて魅力がない、ということである。データを重視して、データを分析して、っていう経営が悪いとは思わないものの、それでヨーカドーが負けてしまってるのはやはり、商品として「売れるもの」を並べるだけではダメだからなのだろうな、と。
ここで創業家が引導を渡したみたいだけど、セブンはともかくとして、じゃあこのあとヨーカドーはどうするのかなあ、と。えらいいばらの道のような気がするのですよ。
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