[神奈川近代文学館の漱石展]

○出生から死没するまでを網羅していてる展示を現在、しています
○腑に落ちたことその1→子規と漱石の交友は有名ですが、二人とも東京で寄席通いの趣味がありその点で意気投合したのだとか。「知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい」っていうような漱石の文章というのはわりとメロディがあるというか口語に近いようなイメイジを持っていたのですが、耳にしていたものが落語のメロディならわからないでもないなあ、という気がしました。子規と交流することで漱石は漢詩の外に俳句の素養もつけてゆくわけですが、当然俳句に関しての資料もけっこうありました。
○腑に落ちたことその2→文部省の命で「英語教育」に関して勉強しに英国へ行くのですが、当初予定していた大学には入らずにいて滞在していたロンドンでは本を大量に買い込んで下宿で読みふける生活となり、当初の目的は果たさず・果たせずに最終的に神経衰弱気味になり周囲から「漱石発狂」というふうにとらえられて帰国することになるんすが、ああなるほど、と思ったのはロンドン滞在中にわりとシェイクスピアを勉強していた・読んでいた、という点です。草枕の中で(ハムレットにでてくる)オフィーリアに関する記述があるのと、それとはまた別にシェイクスピアの原文はわりと韻を踏むので、やはり文体に影響があったのかもな、とシロウトなりに腑に落ちました
○今日のしっぱい→教師であった漱石の講義の内容に関しての資料です。世の中には「丸い人」と「四角い人」がいて、その交流に関していくつかパターンがあり、影響を受けてそれが心地よいものであれば変化は残るが、「四角い人」が角を曲げずにいたら周囲は離れたときにはほっとする、でもって場合によっては双方が自滅することもある、という分析をしてるものがありました。ものの見方というのが垣間見れて唸っちまったんすけども。これをみて「しまった、メモを持ってくればよかった」と思ったのですがあとの祭りで、凝視して頭に入れて、あとで昼飯を食うときにペンを借りて持っていた本の余白に書きこんだものの、案の定ほとんど覚えていませんでした。時間があったらもう一度確認しに行くかも。
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