【大瀬】
内子の写真を拝見して、記憶がよみがえった。
内子の駅から一時間半くらい歩いて東へ向かうと大瀬というところがあるのですが、そこが大江さんの故郷になります。四国の森の中ってのは大江さんを読むとたとえば「﨟たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ」なんかもそうなのですが、でてこないわけではありません。一生のうちにさそり座の全体を見てみたいと思っていた、なんてことも書いてて、いったいどういうところなのか、関東平野のど真ん中に育った人間には想像がつくようなつかないような場所でした。行ってどうなるってわけでもないのだけど、卯之町から大洲、内子、久万経由で松山と歩いたときに、大瀬によって、しばらくそこで佇んでて、なるほどなあ、と理解したというか。小説というのは小説だけ読んでればいいわけで現地へ行って理解したところでなにになるの、っていったらぐうの音も出ないのだけど、距離や環境を含め、行ってよかったなあ、とは思った。
ただし朝早かったので(朝5時くらいに内子をでて大瀬が7時くらい)どっこもあいて無くて佇むくらいしかできなくて、大江燃料店を外から眺めた以外は役場あとにある資料館も見てないので、いつかもう一度と思ってるのだけど、なかなかいけてない。
つか、いまから思うとものすごく贅沢なことをしてたのかなあ、という気がする。
自分(id:gustav5)のことを語る
