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しまのことを語る

夕方がなぜか好きかといったら、
狭間の時間で、太陽が直視できて、なおかつうまくいけば少し照り始めた月も一緒に眺められて、空の色が刻一刻と変わっていって、人々が家の方向をむいていて、気温がすごしやすくて、どこまでもあるいていけるような気持ちになって、フェードアウトするように夜に塗りかわっていくからだろう。
前後、日々を挟み込むあらゆる物事からそこだけ独立したような時間。
切り離されて、すべてを忘れて、夕方という世界が存在している気がする。