----- MAUVE (2) ---------

その表情を見ているのが辛くなって僕は反射的に身を翻し、あてもなく歩き始めた。
脱兎のような僕を風が嘲笑いながら何度も追い越していく。
郊外の景色はすぐに夜の砂漠となる。
嗤う者さえない安らかな孤独に抱かれる。
この寂しい道も、いつかは賑やかな幹線に交わるだろう。
でも僕の道は?あなたにたどり着く可能性がわずかでもあるのかな?
携帯が鳴った。
遠くを見ながら声を聴いたら、高速道路の光のリボンがみるみる滲んで崩れていった。
うさのことを語る
