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ひとりごとのことを語る

25年ほど前の私は、いまと違って、眼前で不利な展開が継続するのを嫌っていた。そのため、姉とファミコンで遊ぶとき、自分が不利になると、すばやくリセットボタンを押す技術を研鑽した。たとえば姉が気配を察してブロックの体勢をとってもそれをかいくぐるなど、得意技の域にまで高めていた。挙句、姉に「リセットマン」呼ばわりされるようになった。
いまと違って、ややかっこつけ志向があった私は、この呼称が気に入らない。止めさせるには、根本原因を取り除かなくてはならない。
いまと同じで、屁理屈志向があった私は、リセットボタンではなく、電源スイッチに手をかけるようになった。「リセットマンではない、電源切りマンだ」と主張した。
いつしか、不利な展開を諦めて受け入れるようになった。