~水分と油分~
お肌のはなしではナイ。
と断って、
文章のことである。
ひいていえば、色気やらエロティシズムのことである。
谷崎を読むと、水分過多にくわえてしっかりと油分がある。ある種のバタ臭さは西欧的な文化への憧れに起因するのであろうが、バランスがいい。絶対に、しみとかしわとかできなさそうな感じ(あれ、お肌のはなしじゃないって断らなかったっけ?)。
字面が緊密で、隙がない。
もともとの質がいいうえに、すごくいい基礎化粧品つかって、毎日磨きあげられてる。なんていうか、サボってないなあって思う。美人はきっと、鏡みるのシアワセだろうねえ、みたいな羨望を抱く。嗚呼、羨ましい。
でも、押し出しがよすぎて、そういうタイプが嫌いなひともいるのでしょうね。わたしは大好きですが。
芥川は、きっと、なにもしないほうがよかったのではないかと思う。すっぴんで外に出られたらそれが最高だったのに。皮膚が薄く青白く、水分も油分も足りてない感じ。それで年取って、目じりのあたりに小じわやら頬の高いところにうっすらとシミが出てもそれが魅力になったのであろうに、あちこちいじりすぎておかしくなった気がする。立ち止まりすぎ。考えすぎ。自信なさすぎ。それゆえに、いじりすぎ。
三島はドーラン焼けしてるかもしれません。季節によって乾性肌になったり油分過多になったりイロイロですが、荒れていてもライトがあたると綺麗。はったりで勝負。ほんとは化粧おとしたところで残る傷跡なんかも綺麗だっただろうに、そこを無視して突き進んで内部から自滅。もったいない。誰か、愛してるって言ってあげればよかったのに。
(漱石、よんでないから語れない。鏡花先生はある意味、瑕がなくてつまらない。あっても光で乱反射。あの総ルビ遣いは目くらましの業)
じぶん?
それがわかれば苦労しないヨっ!
