ちなみに、三島のああいう告白はとりたててめずらかなるものでなく、文学少年少女一般にひろくあらわれるものであろうという反論には肯かないでもないのだが。
三島の気取った文体の背後に常につきまとう冷ややかさ、虚虚とわたしが呼ぶあの広がりが、「文学少年少女」の徒な情熱と惑溺と相容れないがために彼はちゃんとした「文学者」なのだと思っている。意地が悪いのだ、三島は。己でさえ(もっとも身近な「他者」であるからこそ)、意地悪く見る。
florentine(磯崎愛)のことを語る

ちなみに、三島のああいう告白はとりたててめずらかなるものでなく、文学少年少女一般にひろくあらわれるものであろうという反論には肯かないでもないのだが。
三島の気取った文体の背後に常につきまとう冷ややかさ、虚虚とわたしが呼ぶあの広がりが、「文学少年少女」の徒な情熱と惑溺と相容れないがために彼はちゃんとした「文学者」なのだと思っている。意地が悪いのだ、三島は。己でさえ(もっとも身近な「他者」であるからこそ)、意地悪く見る。