「芸術のコミュニケーションは、知性ばかりでなく、感性をもふくんでいますから、知識ばかりでなく感動もあたえ、人格の全部を動かします。その点で、あらゆる人間のコミュニケーションのなかで、もっとも複雑で、もっとも深く、もっとも総合的なものだといえるでしょう。そのうえ、たとえそこに描かれた思想や信仰が今は滅びてしまい、意味を失ってしまっているとしても、絵は残ります。絵の生命は死ぬことはなく、古びることもなく、それを人が見て美しいと思うかぎりつねに現在です。それこそが芸術のほんとうの力なのです」 若桑みどり『 イメージを読む―美術史入門 』より
わたしは古いタイプの人間なので、こういう言葉に凄くよわい。
西洋美術史キーワードで岩波の例のシリーズをおすすめしたけれど(http://h1beta.hatena.ne.jp/florentine/9258652881226396563)、もしも、美術史ってどんなものなの?って聞かれたら上記のことばをあげて、こういうことを知りたいって思うひとが学ぶものだと思ってますってこたえるかな。うん。
畢竟「通史と見方(読み方)」だと考えてはいるんだけど、なんか、こんなふうにこたえたほうが届く、かな。と。
勝手に引用のことを語る
