パスカル・キニャール『舌の先まで出かかった名前』
「メドゥーサについての小論」から。
「わたしは書きたいから書くのではない、習慣によって書くのでも、意思によって書くのでも、仕事だから書くのでもない。わたしは生き延びるために書いてきた。口を閉ざして語ることのできる唯一の方法だから書いてきた」
「個人的に言えば、わたしが書くことを通じて求めているのは失神状態だ。書いているさなかに、わたし自身によってわたし自身を反省的に把握するあらゆる意識から離脱できる可能性だ。自分が不在だった時に至るまで離脱することだ。わたしが生成した場所へと離脱することだ。それは竈だ。あるいは謎だ」
「つまりは死ぬために一心不乱になってさかのぼる源だ。(略)書くこと、それは産卵することだ。(略)それがあの泡だ。アフロディテだ」
「書く人は光源(イリュミナシオン)を求めている」
勝手に引用のことを語る
