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トマス・ピンチョンのことを語る

おや、ここわたしが独占してたか、残念!

Pynchon Narrates Inherent Vice Promotional Video
Can flying pigs be far behind?
http://inherent-vice.pynchonwiki.com/wiki/index.php?title=Main_Page
 
ピンチョンの翻訳者佐藤氏のブログから以下引用です
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・『LAヴァイス』──how it begins.
http://sgtsugar.seesaa.net/article/265943565.html
 
・「 LA国際空港から車で南へおりていくと、好みのタバコを一本吸い終わる頃にはもう、ここ、カリフォルニア州ゴルディータ・ビーチってところに到着してる。いや、実際ここが本当にビーチだったのは昔のことで、その後は、ハイライズ(高層)、ハイレント(高家賃)、ハイ・テンションの場所になった。

 でも今1970年に、ここはただ「ハイ」なだけだった。流通しているメキシコ産の安物のクサが10ドルせずに手に入ったし。もちろん種と茎だらけのやつだけどね。

 ここに住んでたのは、だいたいがサーファーか、ドーパー(ヤク吸い)か、スチュワーデス──[複数形は]正式にはスチュワーダイと言うんだって──空港まで近いせいでここに住んで、フライトとフライトの間、いろんな通りのあちこちのバーにたむろしている。ってことで、毎晩がパーティ・ナイトさ。

 おっと、オレの名前ね。名前はドック。私立探偵をやってる。探偵の俗称は「ゴム靴」だが、今のオレはさしずめ「ゴム・サンダル」ってとこかな。以前は、ハリウッド映画の伝統の探偵のギグみたいなこともやってた。パーティとか離婚沙汰とかでドラッグ逮捕劇のお膳立てしたり、警察があれこれ仕掛ける徹底捜査の手伝いとか、いろいろやってたよ。

 しかしビーチに移ってきてからは、地味なことばかりだ。もうあんまりカルマを揺り動かすようなことはしない。荒手の航海は減ったね。実入りは悪いし、収益ゼロってこともあるし、逆にオレの方が結局ツケを負うことだってあって、そのツケってのが金だけじゃなく、もっとヘビーなことにもなったりするんだが、まあそれもグルーヴィかなと。いやグルーヴィだったんだ──ある日、昔の彼女が訪ねてくるまではな。その彼女がした話ってのが、ボーイフレンド──って呼ぶにはだいぶ年を食った男友達なんだが、そいつの妻と愛人とが絡んでて、聞いてみるとこれがだいぶ奇妙な話なの、まあ、それは本で読んでみてくれ。 Inherent Vice, ペンギン・プレスから、27ドル95セント。2ジュー7ドル、9ジュー5セントだと? ほんとかよ、それって3週間分の食糧の値段だったじゃないか。えーと、今、西暦何年だ?」
http://sgtsugar.seesaa.net/article/265962430.html
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てことで、
『ヴァインランド』のヒロイン、プレーリーちゃんも1970年の5月8日生まれ
日付はピンチョンの誕生日に設定されている(でいいとおもう、わたしも 小説家のひろいずむとなるしずむのあらわれとして、それが正当で正統な「読み」と思うから)
あれは、1984年に14歳というのが重要だったんだと思う
これは、どうなんだろ?
あー、ヴァインランド読み返したくなってきた!
  
1970年英語版
http://en.wikipedia.org/wiki/1970
 
68年の革命から、なんかやっぱりあのへんはきちっとおさえないとならないんだな、とかジュネやブランショを思い出しつつ(68年といえば、ここにピンチョンお気に入りのエリクソンもはいる ていうかわたしがあえてそこを問題にするならなにより三島だろう三島!)
まえもかいたけど、
ピンチョン・パパの声が聞き取りづらいのはおいて意外に渋かったのでわたしはわりとご満悦だったりするw