国語、算数、理科、社会、英語、美術と保健体育があるこのシリーズの図鑑を、わたしはすみずみまでよく読んでいた。そしてわからないことはそのつど両親に質問していた。
ほかのことではあんな風に返されたことがなかったから、その落差は際立っていた。
シャガールもアンリ・ルソーもルネ・マグリットもフィリパ・ピアスも宮沢賢治も阿Q正伝もあの図鑑から知った。海外の暮らしや生活用品の英語での名称、家で出来る実験あれこれ。集合という考え方、証明、法則もあの図鑑から知った。
何かを知って恥かしい思いをして劣等感を持ったのはあのときが初めてだ。
体の構造がなぜそんな羞恥とセットにされているんだろう。
くたびれ はてこのことを語る
