id:kutabirehateko は
くたびれ はてこのことを語る

「すぐに心が開けないという人『も』います」
また「も」か。
「まあ、誰でもいいから聞いて欲しくてたまらないという人もいるでしょうね」
そういう人に捕まってえんえん子ども時代の不幸と青春時代の不幸と現在の不幸について壮大で単調な話を聞かされることってあるからな、と思いながら窓の外のカラスに見とれて少し黙った。
 
「うん」
施術師さんが余韻のようにひとりごとを言っている。カラスはテレビのアンテナに止まってから飛んでいってしまった。沈黙。
「うん」
また施術師さんが空白のなかでうなづいている。何にうなづいているんだ。話の続きは?
「どうかしましたか?」
聞いてみた。
「どうかしましたか?」
鸚鵡返しか。